電源を入れて起動すると、図のようなLILO(Boot Loader)が起動します。複数のOSが登録されているときには、矢印キーの上下で選択をし、Enterキーを押します。
login:
というプロンプトが表示されれば起動は成功です。ディスプレイマネージャを使用するを選択した場合は、グラフィカルな画面が現れるはずです。(gdm)
起動時にカーネルにオプションを指定したい時には、LILOが起動した時(図lilo)に、Ctrl キーを押しながら"x"を押すと以下のようにテキストでプロンプトが表示されます。
boot:
ここで Tabキーを押してみて下さい。例えば
linux win
と選択できるOSが表示されます。ここでは、linux [Enter]でLinuxが、win [Enter]でDOS/Windowsが起動するようになっています。
カーネルオプションを与えたい場合には、boot:のプロンプトに続いてlinux オプションと入力します。以下はオプションhd=1869,255,63を指定した例です。
boot: linux hd=1869,255,63
うまくいけば、/etc/lilo.confにデフォルトのカーネルオプションとして登録しておけばよいでしょう。以下のような記述を追加し/sbin/liloを実行すれば反映されます。
append="hd=1869,255,63"
詳細はオンラインマニュアルで確認して下さい。
$ jman lilo.conf
以下には代表的なカーネルオプションの例を示します。デバイス名や数字はシステムによって変更する必要があります。
1
ランレベル1(シングルユーザモード)で起動します。rootユーザのみが使用可能な状態になり、ネットワークやNFSなどの設定は自動的には行われません。主にシステムの管理や復旧のときに使用します。
3
ランレベル3で起動します。通常のユーザも使用できます。コンソールからのログインになります。
5
ランレベル5で起動します。通常のユーザも使用できます。Xサーバが起動され、gdmなどのディスプレイマネージャが起動されます。ログイン後すぐにXウインドウ環境が使えます。
acpi=off apm=on
ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)を無効にして、APM(Advanced Power Management)の機能を有効にします。バッテリーの残量のチェックやシャットダウン時の自動電源OFFの機能などが使えるようになります。
apm=power-off
APMでSMPマシンのシャットダウン時の自動電源OFFの機能を有効にします。
hdc=ide-scsi
IDEのデバイス/dev/hdcをSCSIのデバイスとして利用する場合に使用します。例えば、IDE(ATAPI)のCD-R/RWを接続している場合に、これをSCSIドライブとして扱うことができます。
mem=96m
メモリの大きさが自動認識されない場合に設定します。実際に搭載しているメモリよりも大きな値は設定してはいけません。また、システムによっては1Mバイト程度小さく設定する必要があります。
root=/dev/hda1
ルートファイルシステムのデバイス名を指定します。
init=/bin/sh
起動時に実行させるプログラムを指定します。システムが破損され、全く起動できない非常事態のときにinit=/bin/shと指定すると、シェル/bin/shを起動させることができます。
詳細は/usr/share/doc/JF/BootPrompt-HOWTO.txt.gzを参考にして下さい。