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Vine Linuxでは RPM(RedHat Package Manager)形式のパッケージ管理システムを 採用しています。これにより、個々のパッケージのインストールや削除などを容 易に行うことができます。本節では、APTとRPMを用いたrpmパッケージの管理方 法を簡単に説明します。
rpmパッケージの操作方法は大きくわけて、
apt-getコマンドでCUI操作
rpmコマンドでCUI操作
X Window上でGUI(Synapticなど)を用いる
という方法があります。
本章では上記のそれぞれのapt-getコマンドとrpmコマンドを用いたrpmパッケージの操作方法を解説します。 man rpm、またはrpm --helpでも、rpmコマンドのいろいろなオプションを知ることができます。
パッケージにはすぐにインストールできるバイナリパッケージと、プログラムの ソースコードで提供されているソースパッケージがあります。ソースパッケージ を入手した場合は、後述する方法でバイナリパッケージに変換する必要がありま す。
パッケージをインストール、アップデート、アンインストールするときは、ルー ト(root)ユーザで行います。しかし、ソースパッケージからバイナリパッケージ に変換する場合には、一般ユーザで行います。これはバイナリパッケージを構築 する際にファイル操作を必要とするため、誤操作などによって、既存のシステム を壊さないようにするためです。
システム管理者rootの権限が必要な操作はプロンプトを #で表しています。また、 一般ユーザで行える操作はプロンプトを $で表しています。プロンプトが $になっ ているところを rootユーザで実行することはお勧めできません。
Vine LinuxのWWWページからアップデートされたソフトウェアや VinePlusをダウ ンロードすることができます。ネットワークにつながっている環境で、 apt-getコマンドを用いれば自動的にダウンロードとパッケージの更新を行うこ とができます。
これらのソフトウェアはrpmパッケージとなっています。rpm パッケージの名前 付けの規則は、
(パッケージ名)-(バージョン)-(リリース番号).(アーキテクチャ).rpm
となっています。(バージョン)はソフトウェアのバージョンを表し、(リリース 番号)はパッケージ作成に関する管理番号です。Vine Linux固有のパッチが入っ ている場合は、2vl3のように vl(Vine Linuxリリース番号)の形式になっていま す。(アーキテクチャ)には src, noarch, i386, ppc, alpha, sparcなどが入り ます。ソースコードのパッケージには srcが付けられます。また機種(CPU)に依 存しないパッケージには noarchが付けられます。一方、i386などは機種に依存 したパッケージです。通常、インテル系のPCでコンパイルされたバイナリのパッ ケージには i386と付いていますが、i586などとなっている場合もあります。 また、Power PC (Power Macintosh)上でコンパイルされたバイナリには ppcが、 alphaチップを搭載したコンピュータ上でコンパイルされたバイナリには alphaが、SUNのSPARC上でコンパイルされたバイナリには sparcが付きます。