第9章 Synapticによるパッケージ管理

目次

9.1. はじめに
9.2. Synapticによるパッケージ管理の流れ
9.3. システムのアップグレード
9.4. 目的のパッケージを見つけるには
9.5. インターフェースに関する設定
9.6. リポジトリの設定
9.7. フィルタの設定

9.1. はじめに

9.1.1. Synapticとは

Vine Linux では、ネットワーク上のリモートホストやCD-ROMなどから、 RPMパッケージのインストール、アップグレードなどが矛盾なく行える APT パッケージ管理システムを採用しています。 Synapticは、そのAPTパッケージ管理システムのフロントエンドとして動作します。

Synapticを使うことにより、マウス操作を中心にRPMパッケージのインストール、 アップグレード、削除などを行うことができます。

なお、この文書は Synaptic インストール時のデフォルトの設定を基準にしています。 既に御自分で設定を変更した部分については適宜、読み替えてください。

APTパッケージ管理システムについて

APTは元々、Debian GNU/Linux の deb パッケージを管理するシステムでしたが、 Conectiva社の貢献により、RPM パッケージの管理に利用できるようになりました。

APTパッケージ管理システムは、apt-get、apt-cacheなどのコマンドラインツールで構成されています。 詳細は、章 8. RPM/APTによるパッケージ管理を御覧下さい。

9.1.2. Synapticを起動するには

GNOME上でSynapticを起動するには、以下の方法などがあります。

  • アプリケーションシステム・ツールSynapticパッケージマネージャ

  • アクションアプリケーションの実行を実行し、 synapticと入力し、実行ボタンをクリック。

  • GNOME端末などで次のコマンドを実行。

    synaptic

いずれにしろ、一般ユーザで実行した場合は、 rootのパスワードを尋ねられますので入力して下さい。

9.1.3. Synapticのインターフェース

Synapticは、メニュー、ツールバー、 ステータスバーといった標準的なインターフェースと3つのペインで構成されています。

表 9.1. インターフェースの構成要素

1メニューバーSynapticのほとんどの機能を実行するための項目が用意されています。
2ツールバーよく使う機能を実行するためのボタンがまとめられています。
3分類リストセクション、状態、アルファベット順、 フィルタなどによるパッケージの分類が表示されます。 上部のドロップダウンリストにより、分類方法が変更可能です。
4パッケージリスト選択された分類に含まれるパッケージの一覧です。 パッケージリストに表示されるアイコンの説明を見るには、 ヘルプメニューにあるアイコン凡例を実行します。
5パッケージの説明選択されたパッケージの説明が表示されます。
6ステータスバーパッケージリストの状態などが表示されます。