Vine Linuxをインストールし、基本的な設定を終えたらユーザを登録します。rootユーザはシステム管理以外では基本的に使用しません。メールを読んだり、WWWページを見たり、プログラミングするときには一般ユーザで行います。
ユーザはユーザ名の他にユーザIDやユーザ所属するグループ、グループIDによって管理されます。ファイル/etc/passwdと/etc/groupに記述されていますので、ちょっと見てください。
/etc/passwdでは、各項目は : で区切られています。各項目の意味は下記の通りです。
ユーザ名
パスワード : 暗号化されていたり、シャドウパスワードを用いる場合はxとなっています。
ユーザID : 一般ユーザは500以上の番号が用いられます。
グループID : ユーザが属するグループIDです。/etc/groupを参照してください。
氏名 : ユーザの氏名をローマ字で入れておきます。
ホームディレクトリ : 一般に /home/user_nameに置かれます。
シェル : ユーザが利用するシェルを指定します。標準で/bin/bashです。
ユーザの登録には、useraddコマンドやUsers administration toolを用いることができます。 また、Webminを導入すれば、Webブラウザによるユーザ登録が可能です。 このマニュアルでは、useraddコマンドとUsers administration toolを用いたユーザ登録の方法を解説します。
![]() | パスワードに関する注意 |
---|---|
パスワードには、単語や人名、誕生日、電話番号等他人が推定できるものを使用してはいけません。 銀行の暗証番号と同様に慎重に選んで下さい。小文字の他、大文字や数字を組み合わせると効果的です。 |
標準的なユーザの登録はuseraddコマンドで行うことができます。ユーザ名を指定して以下のように実行すると、ユーザを登録することができます。
# useradd user_name |
/etc/passwdにユーザIDとユーザ名、ホームディレクトリの位置(/home/user_name)、使用するシェル(/bin/bash)が書かれます。また、/etc/groupにユーザが属するグループ(ユーザ名と同じ)が作成されます。ユーザIDや、ホームディレクトリの位置、属するグループ、使用するシェルなどを変更して登録する場合には、useraddコマンドにオプションを付けて指定することができます。詳細は man useraddで知ることができます。良く使われるオプションは以下の通りです。
-d home_dir ホームディレクトリの指定 [/home/user_name] -g group ユーザのグループの指定 -s shell シェルの指定 [/bin/bash,/bin/tcsh,/bin/zshなど] -u uid ユーザIDの指定 [501などの整数やグループ名] |
一般ユーザのグループには users (グループID 100)も良く使われます。例えば、ユーザ vineをグループ users で登録するには以下のようにします。
# useradd -g users vine |
パスワードはユーザ登録後に passwdコマンドで設定します。ユーザ vineのパスワードを設定するには以下のようにします。
# passwd vine Changing password for user vine New UNIX password: (パスワード) Retype new UNIX password: (パスワードをもう一度入力する) passwd: all authentication tokens updated successfully 完了 |
Users administration tool を使えば、グラフィカルユーザインターフェースを利用してユーザの登録が行えます。 ツールを起動するには、アプリケーションメニューから、 システム・ツールにあるユーザとグループを実行してください。 この際、rootユーザのパスワードを尋ねるダイアログが表示されますのでパスワードを入力してOKをクリックしてください。
ユーザを追加するには、ユーザの追加をクリックします。 詳細については、Users administration tool付属のヘルプを参照してください。