RPMパッケージの作成 | ||
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重要: シンボリック・リンク等を%postとかで張らない。 間違えてもそれ(%postではったリンクなど)を%preunや%postunで削除してはいけない。
シンボリック・リンクを含む全てのファイルを%installまででインストールして、 %filesに加えるべきである。(詳しくは後述)
あまり細かくサブパッケージに分けない
サブパッケージの作り方を覚えると、やたら沢山のサブパッケージをつくる人がいるが、 アップグレード時のメンテ(rpm -Uやspecの書き直し)が面倒になるばかりか、 どれがなんだか分からなくなったりする。分割は必要最小限に。
%configは乱用しない
%configを多くすると、%filesが非常にわかりづらくなることがあり、 version up等の時にこの部分のメンテに労力がかかるようになりよくない。 デフォルトのままで出来るだけ多くの人が利用できるようなconfigファイルを用意し、 ユーザの%configの設定は必要最小限ですむように心掛けると、 多くの人が利用しやすいものができ、多くの場合に%fileの記述もすっきりする。
patchを使いすぎない
configファイルの設定やMakefileなどを変えたりするために頑張ってpatchをいろいろつくるよりも、 別にファイルを用意してSourceに加えておき、%installあたりで
cp ${RPM_SOURCE_DIR}/hoge.conf . |
specファイルはわかりやすく。第三者にもわかるようコメントを入れて。
specファイルはソースのアップデートに対応して修正をしたり、 第三者が見て必要に応じて書き直したりすることがある。 凝っていろいろな設定をしたりする複雑なものを書くより、 ポータビリティを重視して簡潔に書いた方が後のメンテのためには吉。また、 違った環境でbuildができなくなるようなことが無いよう、 specファイル中のスクリプトで、特殊なコマンドを呼ぶようなことは避け、 一般的なコマンド使用にとどめるべき。
注意1は特に重要です。よく、%post で、シンボリック・リンクをはって、 %preun でそのリンクを削除するようなspecファイルがあります。 これを行うと,アップデート時に問題が生じることがあります。以前、 libcのパッケージでこういう記述が入ってるものがあって、 深刻な問題が生じたこともありました。
その理由は、rpm -U <new-rpm>、
rpm -e <old-rpm> rpm -i <new-rpm> |
rpm -i <new-rpm> rpm -e <old-rpm> |
つまり、%post で、シンボリック・リンクをはって、 %preun でそれを削除するような rpm のバージョンアップをしようと、 rpm -U (アップデート)を実行すると
新しいパッケージのインストールが行なわれ、 %postでシンボリック・リンクがつくられる。
古いパッケージのアンインストールが行なわれる。 このとき、%preunでさっき新しいパッケージが作ったシンボリック・ リンクが削除される。
実はこの問題は解決法があります。 %pre, %post, %preun, %postunのスクリプト実行時には、スクリプトに対して以下の引数が与えられます。
rpm -iでインストールを行うとき
%pre, %postに対して$1=1
rpm -Uでアップデートを行うとき
新しいrpmのインストール時に、 %pre, %postに対して$1=2
古いrpmをアンインストール時に、 %preun, %postunに対して$1=1
rpm -eでアンインストールを行うとき
%preun, %postunに対して$1=0
すなわち、はじめてインストールするときには、引数として1がわたされ、 rpm -eでアンインストールするときには0がわたされるわけです。 これを利用すると、
%post if [ $1 = 1]; then echo ``First installation!'' fi %preun if [ $1 = 0]; then echo ``Good bye!'' fi |
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