i386 版同様,Vine/ppc をインストールするには,ハードディスクに Linux 用 パーティションを確保する必要があります.全ての PowerMac や PowerBook は MacOS や MacOS X が一つのパーティションにプリインストールされて販売 されていますので,まずパーティションを切って Linux 用の領域を確保 しなければなりません.
ただしデスクトップ機に内蔵 SCSI/IDE ハードディスクや 外付 SCSI ハードディスクを増設し,それを Linux 専用で利用する場合は この限りではありません.
既に MacOS がインストールされているハードディスクのパーティションを 分割する最も簡単な方法は,購入時付属のシステムインストール CD や システムリストア CD を利用するものです.
これらの作業は,可能であればマシン購入直後にやっておくとよいでしょう.
パーティションは OldWorld 機の場合最低 3つ,NewWorld 機の場合最低 4つ 必要となります.
Linux ルート用パーティション は
Linux のシステムがインストールされる
メインのパーティションです (より多くのパーティションに分割することも
もちろん可能ですがこのセクションで扱う内容ではないので割愛します).
Vine/ppc の場合,最低でも 1.3GB,通常は 2GB 以上は確保しておくのが
無難です.より小さいサイズのパーティションにも工夫すればインストール
することは可能ですが,お勧めしません.
Linux swap 用パーティション は,
システム搭載メモリ容量と同量を目安に
確保して下さい.搭載メモリが少ないマシンの場合は,メモリ容量の 2倍
程度のサイズの swap パーティションを確保しておくと良いでしょう.
bootstrap パーティション は
NewWorld 機でのみ必要な小さなパーティション
です.通常は 5MB〜50MB 程度の小さなサイズで充分です.
このパーティションにブートローダ (yaboot) がインストールされ,
起動時に OS を選択したり,Linux 起動時には様々なオプションを
与えたり出来るようになります.ブートローダはインストーラ内から
簡単にインストールすることが出来ます.またインストール後に
ブートローダの設定を変更することも容易です.
なお,MacOS と Linux でデータのやりとりをしたい場合には, 別途 Apple 標準 (HFS) 形式のパーティションも用意する必要があります. 現時点では Linux から Apple 拡張 (HFS+) 形式のパーティションに アクセスするのは不安定だからです.