IDE の SAX サポート
関連項目
Simple API for XML (SAX) は、XML 用のシリアルアクセスプロトコルです。SAX は、SAX パーサーにドキュメントハンドラを登録することにって Java プログラムで使用可能な イベント駆動型の API です。登録後、パーサーは、新しい XML タグ、エラー、またはほかの特殊な条件を検出するたびにコールバックメソッドを呼び出します。
IDE を使用して SAX ドキュメントハンドラを生成する方法には、次の利点があります。
生成パーサーのディスパッチロジックをアプリケーションのロジックから明確に切り離します。
データ型の構文解析ロジックをアプリケーションの処理から明確に切り離します。データ型の構文解析ライブラリを再利用できます。
DTD を更新する際にコードの更新を簡略化します。パーサーとハンドラを再生成する際に、カスタマイズ内容を失わずに済みます。
IDE での SAX の使用方法
通常、SAX プロトコルは、サーブレットおよびネットワーク指向のプログラムとともに使用します。SAX は、XML のドキュメントの処理に利用できる仕組みの中で現在もっとも速く、よりメモリー負担の少ないものです。ただし、XML ドキュメントを表示および修正するアプリケーションを記述する場合は、DOM メカニズムを使用する方が良い場合もあります。
XML ファイルを読み取る SAX ドキュメントハンドラを生成する前に、処理するファイルに対する DTD を定義する必要があります。IDE は、DTD を使用して次のファイルを生成します。
ハンドラインタフェース。 XML ドキュメントの構文解析時に生成パーサーから呼び出されるメソッドを含むインタフェース。IDE がハンドラメソッドを生成する対象となる要素を指定できます。IDE はコンテンツ要素用に handle_ elementName メソッドを生成し、コンテナ要素用に start_ elementName メソッドと end_ elementName メソッドのペアを生成します。
ハンドラ実装。 インタフェースのメソッドごとに生成されるスケルトンコードを伴うハンドラインタフェースのサンプル実装。ハンドルロジックをここに追加します。
生成パーサー。 XML ファイルの構文解析に使用されるパーサー。SAX バージョン 1.0 を使用してドキュメントハンドラを生成した場合、生成されたパーサーは org.xml.sax.DocumentHandler を実装します。SAX バージョン 2.0 を使用した場合は、パーサーは org.xml.sax.ContentHandler を実装します。このパーサーは、SAX パーサーからの出力を変換および標準化し、適切なハンドラ実装メソッドまたはデータ変換実装メソッドを呼び出します。
(省略可能) データ変換インタフェース。 生成パーサーから出力される文字列を変換するための方式を定義するインタフェース。これらのメソッドは、認定されたデータ型に出力を変換します。生成パーサーは、変換された出力をハンドラに渡します。
(省略可能) データ変換実装。 データ変換インタフェースの実装サンプル。この実装には、インタフェースのメソッドごとのスケルトンコードが含まれます。変換ロジックはここに追加します。
SAX でのシリアルアクセスについては次を参照してください。
関連項目
SAX ドキュメントハンドラの生成
DOM ツリースキャナの生成
DTD の作成
著作権と商標について