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8.2 SNMPブラウザビュー


  
SNMPエージェントからMIBを採取したり、SNMPエージェントにMIBデータをセットしたり、或いは、SNMPエージェントからのTrap受信データを表示するためのEclipse パースペクティブウィンドウです。
なお、Trap受信はSNMPブラウザ起動時には無効になっています。有効とするにはこちらを参照してください。
また、SNMP送信における疑正常試験も可能です。
  

8.2.1 ビュー構成


SNMPブラウザとしては、5つのビューから構成されます。
  


図 8.2.1.1 SNMPブラウザビュー構成(クリックすると拡大画面が出ます)


各ビューの概要を表 8.2.1.1に示します。
  


表 8.2.1.1 SNMPブラウザビュー
ビュー 内容
MIB Treeビュー MIB OID定義をTreeで表します。
採取MIBテーブル SNMPエージェントからのMIBインスタンスデータをテーブルに表示します。
SNMP Trap受信テーブル SNMPエージェントからの受信Trapをテーブル形式で表示します。
SNMP Version対応MIB操作 SNMPV1 Request View SNMP Version 1でのMIB採取及びセットビューです。
SNMPV2 Request View SNMP Version 2でのMIB採取及びセットビューです。
SNMPV3 Request View SNMP Version 3でのMIB採取及びセットビューです。
モニタ SNMPブラウザ - エージェント間のデータ送受信をモニタ表示するビューです。



8.2.2 MIB Treeビュー
  
MIB Treeを表示します。SNMPエージェントから採取したいMIB OIDを選択します。


  
8.2.3 採取MIBテーブルビュー
  
SNMPエージェントから採取したMIBインスタンスをテーブル表示します。


(1) 採取MIBインスタンステーブルのカラム
  
採取MIBインスタンステーブルのカラムは以下のとおりです。


カラム名 内容
OID DescriptionOID記述
OIDOID
ValueOIDインスタンスデータ


(2) 採取MIBインスタンステーブルのツールバー
  
採取MIBテーブルビューのツールバーの機能は以下のとおりです。
 


  内容
テーブル クリア
MIB採取データエクスポート


  
8.2.4 SNMP Version対応MIB操作
  
SNMP Versionに対応して、MIB採取及びMIBデータセットを行います。
 


8.2.4.1 SNMPブラウザアクション
  
SNMPブラウザアクションの配置を図 8.2.4.1 に示します。
 


  
図 8.2.4.1 SNMPブラウザアクション配置(クリックすると拡大画面が出ます)
 


 
SNMPブラウザアクションの説明を表 8.2.4.1 に示します。


表 8.2.4.1 SNMPブラウザアクション
  アクション 内容
MIB採取テーブルクリアMIB採取テーブルをクリアします
MIB採取データテーブルエクスポートMIB採取データテーブルをエクスポートします。このデータはSNMP疑似エージェントでインポートし、エージェントデータとして使用可能です。
  テーブルソートカラムヘッダーMIB採取データテーブルをソートします。
  MIB getボタンSNMPエージェントからMIBインスタンスを採取し、テーブルに表示します。
  MIB SetボタンSNMPエージェントにMIBインスタンスデータをセットします。


  
8.2.4.2 SNMPV1 Request
  
SNMPバージョン1によるSNMPエージェントからのMIB採取または、MIBセットを行います。
 


  
図 8.2.4.2.1 SNMPV1 Request(クリックすると拡大画面が出ます)
 


 
各テキスト欄の説明を表 8.2.4.2.1 に示します。


表 8.2.4.2.1 SNMPV1 Requestテキスト
テキスト名 内容
Agent AddressSNMP Agentアドレス
Request OIDSNMP Agent 採取OID
Access TypeSNMP Agent 採取OID Access Type
Read CommunityReadコミュニティ名
Set ValueSNMP Agent SetRequest値
Value TypeSNMP Agent 採取OID Value Type
Write CommunityWriteコミュニティ名

  
8.2.4.3 GetNext Request
  
指定のSNMPエージェントへGetNext Requestコマンドを発行し、MIB OIDインスタンスデータを採取します。
 


  
図 8.2.4.3.1 GetNext Request(クリックすると拡大画面が出ます)
 


SNMPエージェントからのデータ採取にあたって、以下のテキスト欄をセットします。


表 8.2.4.3.1 GetNext Requestテキスト
テキスト名 内容
Agent Address採取するSNMPエージェントアドレス
Request OID採取するOID
Read CommunityReadコミュニティ名


MIB Tree OID選択によって、Request OID、Access Typeのテキスト欄はセットされます。
 


  
8.2.4.4 Set Request
  
指定のSNMPエージェントへ Set Requestコマンドを発行し、MIB OIDインスタンスデータをセットします。


  
図 8.2.4.4.1 Set Request(クリックすると拡大画面が出ます)
 


SNMPエージェントへのデータセットにあたって、以下のテキスト欄をセットします。


表 8.2.4.4.1 Set Requestテキスト
テキスト名 内容
Agent AddressセットするSNMPエージェントアドレス
Request OIDセットするインスタンスOID
Set Valueセットする値
Value Typeセットするオブジェクトタイプ
Write CommunityWriteコミュニティ名


採取MIBインスタンステーブル選択によって、Request OID、Set Value、Value Type、Access Type、のテキスト欄はセットされます。
 


  
8.2.4.5 SNMPV2 Request
  
SNMPエージェントに送信するバージョン情報がV2となること以外は、SNMPV1 Requestと同じです。
 

  
図 8.2.4.5.1 SNMPV2 Request(クリックすると拡大画面が出ます)
 

  
8.2.4.6 SNMPV3 Request
  
SNMPバージョン3によるSNMPエージェントからのMIB採取または、MIBセットを行います。
 

  
図 8.2.4.6.1 SNMPV3 Request(クリックすると拡大画面が出ます)
 


SNMPエージェントからのMIB採取または、MIBセットにあたっては、事前に以下のテキスト欄のSNMPエージェントのV3情報の赤字の項目を認識する必要があります。
なお、SNMPエージェントのAuthPriv(認証及び暗号化モード)が認証なし、暗号化なしの場合には、認証プロトコル、認証パスフェーズ、暗号化プロトコル及び暗号化パスフェーズは不要です。
 

  
(1) テキスト欄
  
テキスト欄の説明を表 8.2.4.6.1 に示します。


表 8.2.4.6.1 SNMPV3 Requestテキスト
テキスト名 内容
Select Agent AddressSNMP Agentアドレス
EngineIDEngineID
EngineBootsEngineBoots
EngineSysUpTimeEngineSysUpTime
Discovery/UndiscoverySNMP Agent Discovery/Undiscovery状態
DiscoveryボタンSNMP Agent Discovery状態をリセット
User NameUser名
AuthPriv認証及び暗号化モード NOAUTH:認証なし、暗号化なし
AUTH:認証あり、暗号化なし
PRIV:認証あり、暗号化あり
AuthProtocol認証プロトコル MD5プロトコル
SHAプロトコル
AuthPassPhrase認証パスフェーズ
PrivProtocol暗号化プロトコルDESプロトコル
PrivPassPhrase暗号化パスフェーズ

赤字の項目は事前にSNMPエージェントの調査が必要


  
(2) Error test(疑正常)
  
SNMPエージェントに対して異常なデータを送信することによりSNMPエージェントの異常検出及び異常検出時の動作の妥当性を検証できます。
疑正常の説明を表 8.2.4.6.2 に示します。


表 8.2.4.6.2 SNMPV3 疑正常
テキスト名 内容
Normal正常
Unsupported security levelセキュリティレベルを異常な値にしてエージェントにアクセス
Not in time packetEngine sysup timeを異常な値にしてアクセス
Unknown user nameユーザ名を異常な値にしてエージェントにアクセス
Unknown engine IDEngine IDを異常な値にしてエージェントにアクセス
Wrong digest認証データを異常な値にしてエージェントにアクセス
Descryption error暗号化データを異常な値にしてエージェントにアクセス


  
8.2.5 SNMP Trap受信テーブル
  
SNMP Trap受信データをテーブル表示例とテーブルビューアクションを図 8.2.5.1 に示します。
  
SNMP Trap受信は、SNMPブラウザ起動時は無効となっているので、有効にするにはTrap受信テーブルToolバーのTrap受信起動を行います。


  
図 8.2.5.1 SNMP Trap受信テーブル(クリックすると拡大画面が出ます)
 

  
(1) SNMP Trap受信テーブルカラム
  
Trap受信テーブルカラムの説明を表 8.2.5.1 に示します。
 

表 8.2.5.1 SNMP Trap受信テーブルカラム
カラム名 内容
No.Trap受信番号
VersionTrap受信SNMPバージョン
EnterpriseEnterprise OID
Agent AddressAgentアドレス
Generic-TrapGeneric-Trap
Specific codeSpecific code
Time stampTime stamp


  
(2) SNMP Trap受信テーブルアクション
  
SNMP Trap受信アクションを図 8.2.5.2 に示します。
 

  
図 8.2.5.2 SNMP Trap受信テーブルアクション(クリックすると拡大画面が出ます)
 


  
Trap受信テーブルToolバーの説明を表 8.2.5.2 に示します。


表 8.2.5.2 SNMP Trap受信テーブルToolバー
  アクション 内容
Trap受信起動Trap受信を起動します。
Trap受信再起動Trap受信を再起動します。
Trap受信停止Trap受信を停止します。
Trap受信テーブルクリアTrap受信テーブルをクリアします。



8.2.6 モニター
  


SNMPエージェントとの間のデータ送受信をモニタ表示します。
図にモニタ表示イメージを示します。


  
図 8.2.6.1 モニター(クリックすると拡大画面が出ます)



モニター操作アクションを表 8.2.6.1 に示します。


表 8.2.6.1 モニター操作アクション
アクション 内容
Resetボタンモニターをリセットします。
Startボタンモニターを起動します。
Stopボタンモニターを停止します。


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