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stty
: 端末の諸特性を表示・変更するstty
は、たとえばボーレート (baud rate) のような、端末の諸特性を表示、
または変更する。
書式:
stty [option] [setting]… stty [option]
tty ラインの設定 (訳注: 上記書式の setting) を一つも指定しない場合、
stty
は、ボーレートと (それをサポートしているシステムでは)
ライン制御規則番号 (line discipline number)、それに、ライン設定のうち
‘stty sane’ によって設定される値から変更のあるものを表示する。
デフォルトでは、モードの取得や設定は、標準入力に結びついている tty ラインに対して行うが、
これは --file オプションによって変更することができる。
stty
では、以下で述べるように、オプションではないたくさんの引数が使える。
そうした引数は、端末ライン運用の様々な面を変更する。
このプログラムでは以下のオプションが使用できる。参照: Common options.
現在のすべての設定を人間に読みやすい形で表示する。 このオプションを指定したときには、ラインの設定はできない。
標準入力に結びついている tty ラインを操作の対象にする代わりに、
device で指定されたファイル名を使ってオープンするラインを操作の対象にする。
このオプションが必要なのは、POSIX 準拠の tty をオープンするには、
O_NONDELAY
フラグを使う必要があるからだ。
そうしないと、POSIX 準拠の tty は、clocal
フラグがセットされていない場合に、
キャリア検出線 (carrier detect line) が活発化するまで、ブロッキングを起こす。
そんなわけで、デバイスのオープンは、いつも通りのやり方で
(訳注: たとえば、‘stty < /dev/ttyS1’ といった形で)
シェルにやらせておけばよい、というわけには必ずしも行かないのである。
現在の設定を別の stty
コマンドを使って再現する際に、
その引数として使えるような形で、現在のすべての設定を表示する。
このオプションを指定したときには、ラインの設定はできない。
設定の多くは、前に ‘-’ を付けることで OFF にすることができる。 以下では、そうした引数については、説明中に「無効化できる」と記しておいた。 説明そのものは、有効にする場合について、すなわち、‘-’ で OFF にしない場合について述べている (「無効にした場合」とはっきりことわっている場合は、もちろん別である)。
設定の中には、すべての POSIX 準拠システムで利用できるとはかぎらないものもある。 そうしたものは、拡張機能を使用しているからだ。 以下では、そうした引数については、説明中に「非 POSIX」と記しておいた。 非 POSIX のシステムであっても、そうした設定が使えないことがあるかもしれないが、 あらゆる場合について書いておくことは、不可能である。とりあえず、試してみていただきたい。
stty
がインストールされるのは、POSIX ターミナルインターフェースを備えたシステムだけである。
従って、移植を考慮したスクリプトでは、非 POSIX システムに stty
コマンドが存在することを当てにしない方がよい。
終了ステータス 0 は成功を示し、0 以外の値は失敗を示す。
• Control: | 制御関係の設定 | |
• Input: | 入力に関する設定 | |
• Output: | 出力に関する設定 | |
• Local: | ローカル設定 | |
• Combination: | 組み合わせ設定 | |
• Characters: | 特殊文字 | |
• Special: | 特殊設定 |