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tr
: 文字の置換、圧縮、削除を行う書式:
tr [option]… set1 [set2]
tr
は標準入力を標準出力にコピーするが、
その際に次の操作の一つを行う。
上記書式の set1 と (もし、指定しているなら) set2 の二つの引数には、
順序が意味を持つ文字の集合を指定する。以下の説明で、それぞれ set1、set2
と呼ばれることになるそうした文字集合こそ、入力中に存在する文字のうちで
tr
が操作の対象とする文字群である。--complement (-c,
-C)
オプションを指定すると、set1 の代わりにその補集合
(set1 に含まれないすべての文字) が使われることになる。
現在のところ、tr
が完全に対応しているのは、シングルバイト文字だけである。
将来は、マルチバイト文字もサポートすることになるだろうが、
そのときは、-C オプションで文字集合の補集合を作り、-c
オプションで値 (訳注: いわゆる文字コード) の集合の補集合を作ることになるだろう。
この区別が意味を持つのは、指定する値の中に文字ではないものがあるときだけだが、
そういった事態は、マルチバイト・エンコーディングを使用しているロケールで、
入力にエンコーディング・エラーが含まれるときしか起きそうにない。
このプログラムでは、--help や --version オプションも使える。 See Common options. なお、オプションは、オペランドの前で指定しなければならない。
終了ステータス 0 は成功を示し、0 以外の値は失敗を示す。
• Character sets: | 文字集合の指定。 | |
• Translating: | ある文字集合の別の文字集合への変換。 | |
• Squeezing and deleting: | 文字の削除。 |