Next: , Previous: Conditional Subdirectories, Up: Directories


6.3 サブディレクトリに代わるアプローチ

Peter Millerの優れた論文をすでに読んでいる場合 Recursive Make Considered Harmful,サブディレクトリを使用する前のセク ションは,おそらくありがたくない助言になるでしょう.論文を読んでいない 人のために,Millerの主題は,再帰的なmakeの呼び出しは,遅くてエ ラーを発生しやすいということです.

複雑な複数のディレクトリがあるパッケージに対して,単一の Makefile.amだけを書くことを可能にする,ディレクトリを跨るための 優れたサポート1を, Automake は提供しています.

デフォルトで,サブディレクトリで指定されているインストール可能なファイ ルは,インストールする前にそのディレクトリ名が切り取られています.例え ば以下の例では,ヘッダファイルが$(includedir)/stdio.hにインストー ルされるでしょう.

     include_HEADERS = inc/stdio.h

しかし,‘nobase_’を前置することで,このパスを切り取りを回避するこ とが可能になります.以下の例では,ヘッダファイルは $(includedir)/sys/types.hにインストールされるでしょう.

     nobase_include_HEADERS = sys/types.h

nobase_’は,‘dist_’や‘nodist_’(see Dist)のいずれか と組合わせて使用するとき,最初に指定するべきです.例えば以下のようにし ます.

     nobase_dist_pkgdata_DATA = images/vortex.pgm

脚注

[1] 我々は信じています.この動作は新しく,問題があ る可能性があります.バグレポートの情報は,See Introduction.