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25.7 ファイルへのメッセージのコピー

以下のコマンドで、rmailファイルから別のファイルへメッセージをコピーできます。

o file <RET>
デフォルトではrmailファイル形式を用いて、 カレントメッセージのコピーをファイルfileへ追加する。 (rmail-output-to-rmail-file)。
C-o file <RET>
デフォルトではシステムのinboxファイル形式を用いて、 カレントメッセージのコピーをファイルfileへ追加する。
w file <RET>
メッセージのヘッダ‘Subject’からデフォルトのファイル名を作り、 メッセージの本文だけをファイルfileに書き出す。

コマンドoC-oは、 カレントメッセージを指定したファイルへコピーします。 そのファイルは、rmailファイルでもシステムのinbox形式でもかまいません。 出力コマンドは、ファイルの形式を確かめその形式に従って メッセージのコピーを書き込みます。

メッセージをUNIXのmailファイル形式のファイルにコピーする場合、 これらのコマンドは現在表示しているヘッダもコピーします。 表示(しコピー)するヘッダを指定したい場合には、 あらかじめtコマンドを使ってください。

コマンドoC-oは2つの点で異ります。 それぞれ、独自のデフォルトのファイル名を持ち、 ファイルが既存でない場合に使用する形式も別です。 新たにファイルを作成するとき、 oコマンドはrmail形式を使いますが、 C-oコマンドはシステムのinbox形式を使います。 デフォルトのファイル名は、 oでは最後にoで使ったものになり、 C-oも最後にC-oで使ったものです。

出力ファイルが、現在Emacsバッファで訪れているrmailファイルのときには、 出力コマンドはメッセージをバッファにコピーします。 そのバッファをファイルに保存するのはユーザーの責任です。

ときどき、ファイルの内容をそのまま本文にしたようなメッセージを 受け取ることもあるでしょう。 wrmail-output-body-to-file)コマンドで、 (メッセージのヘッダを除いて)本文をファイルに保存できます。 こうしたメッセージでは、‘Subject’フィールドに意図するファイル名が 入れていることがままあるので、 wコマンドはデフォルトの出力ファイル名に ‘Subject’フィールドを使います。 しかし、ミニバッファでファイル名を読み取るので、 好きなファイル名を指定できます。

メニューを使ってrmailファイルにメッセージを出力することもできます。 まず、メニューバーの項目Classifyを選択し、 Classifyメニューから項目Output Rmail File Menuを選択します。 そして、望むrmailファイルを選択します。 これは、oコマンドのように、 カレントメッセージをそのファイルに出力します。 変数rmail-secondary-file-directoryと 変数rmail-secondary-file-regexpで、 メニューに含めるべきファイル名を選択します。 最初の変数では探すべきディレクトリを指定し、 2番目の変数ではディレクトリ中のどのファイルか (正規表現に一致するもの)を指定します。

メッセージをコピーすると、もとのメッセージには‘filed’属性が付きます。 そのメッセージがカレントメッセージになると、 モード行に‘filed’と表示されます。 メイルメッセージをそれぞれ1個だけにしておきたい場合には、 変数rmail-delete-after-outputtを設定します。 すると、コマンドoC-oは、メッセージをコピーすると もとのメッセージを削除します。 (必要ならば、もとのメッセージをアンデリートできます。)

システムのinbox形式でファイルにメッセージをコピーするときには、 rmailで今表示しているヘッダフィールドを使います。 したがって、tコマンドを使ってヘッダ全体を見えるようにしてから メッセージをコピーすると、ヘッダ全体がコピーされます。 See Rmail Display

変数rmail-output-file-alistを使うと、 カレントメッセージの内容に基づいて デフォルトの出力ファイルを賢く指定できます。 値はつぎの形式の要素から成るリストである必要があります。

     (regexp . name-exp)

カレントメッセージがregexpで指定されるパターンに一致すると、 デフォルトの出力ファイル名はname-expになります。 複数の要素がメッセージに一致する場合は、 最初に一致した要素がデフォルトのファイル名になります。 部分要素name-expは、ファイル名を指定する文字列か、 より一般的には、文字列としてファイル名を返すLisp式です。 変数rmail-output-file-alistは、 oC-oの両方に適用されます。