9.4.1.2 C/C++定数
GDBでは、
以下のような方法によって、
C/C++の定数を表わすことができます。
- 整数型定数は、
数字の連続したものです。
8進数定数は、
先頭の‘0’
(ゼロ)
により指定されます。
16進数定数は、
先頭の‘0x’または‘0X’により指定されます。
定数は、
文字‘l’
(エル)
により終わることもあります。
この場合、
定数が
long
型の値として扱われるべきことを意味します。
- 浮動小数点型定数は、
連続した数字、
その後ろに小数点、
さらにその後ろに数字という形式です。
場合によっては、
最後に指数部が付くこともあります。
指数部は、
‘e[[+]|-]nnn’という形式を取ります。
ここで、
nnnは連続した数字です。
‘+’は、
正の指数を示す記号で、
必ずしも必要ではありません。
- 列挙型定数は、
列挙識別子、
またはそれに対応する整数値より構成されます。
- 文字型定数は、
単一引用符
(
'
)
によって囲まれた単一の文字、
あるいは、
その文字に対応する序数
(通常は、
ASCII値)
です。
引用符の中の単一文字は、
文字またはエスケープ・シーケンスによって表わすことができます。
エスケープ・シーケンスには2つの表記方法があります。
第1の形式は‘\nnn’で、
nnnはその文字の序数を表わす8進数です。
第2の形式は‘\x’で、
‘x’はあらかじめ定義された特別な文字です。
例えば、
‘\n’は改行を表わします。
- 文字列型定数は、
連続した文字定数が2重引用符
(
"
)
で囲まれたものです。
- ポインタ型定数は、
整数値です。
定数へのポインタを、
Cの‘&’演算子を使用して記述することができます。
- 配列定数は、
括弧‘{’と‘}’で囲まれ、
カンマで区切られたリストです。
例えば、
‘{1,2,3}’は3つの整数値を要素として持つ配列です。
‘{{1,2}, {3,4}, {5,6}}’は、
3×2の配列です。
また、
‘{&"hi", &"there", &"fred"}’は3つのポインタを要素として持つ配列です。