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本節は、カスタマイズに関する情報のみです。 初心者の方は読み飛ばしてください。
変数mode-line-inverse-video
は、
(端末が反転表示を扱えると仮定して)
モード行を反転表示するかどうかを制御します。
nil
は反転表示しないことを意味します。
See Mode Line。
modeline
フェイスに前景色を指定していて、しかも、
mode-line-inverse-video
がnil
以外であれば、
modeline
フェイスのデフォルトの背景色は通常の前景色です。
See Faces。
変数inverse-video
がnil
以外である場合、
Emacsは画面上のすべての行を通常の状態から反転表示します。
変数visible-bell
がnil
以外の場合、
Emacsは、通常は端末のベルを鳴らす場面では、画面全体を点滅します。
端末に画面を点滅する機能がなければ、この変数は何の効果もありません。
Emacsを休止したあとで再開した場合、通常Emacsは画面をクリアし、
画面全体を再表示します。
ページメモリを複数個備えた端末では、termcapの定義を変更して、
(それぞれ、Emacsを起動するときと抜けるときに端末に出力される)
文字列‘ti’と‘te’でページメモリを切り替えて、
1ページをEmacs用に使い、もう1ページを他の出力用に使うようにできます。
そして、変数no-redraw-on-reenter
にnil
以外を設定します。
こうすると、Emacsは、再開時には
最後に出力した内容が画面ページに入っているものと仮定します。
変数echo-keystrokes
は、複数個の文字キーのエコーを制御します。
設定する値は、エコーを開始するまでの待機時間の秒数です。
ゼロを指定するとエコーしません。
See Echo Area。
変数ctl-arrow
にnil
を設定すると、
改行とタブを除いて、バッファ内のコントロール文字を
8進のエスケープシーケンスで表示します。
変数ctl-arrow
の値を変更すると、
この変数はカレントバッファにローカルになります。
それまでは、デフォルトの値が使われます。
デフォルトの初期値はt
です。
See 表示テーブル。
通常、バッファ内のタブ文字は、つぎのタブストップ位置までの
空白として表示され、タブストップは8個分の空白と同じ間隔です。
タブ1個あたりの空白の文字数は、変数tab-width
で制御します。
この変数もctl-arrow
と同様に、変更するとバッファにローカルになります。
バッファ内のタブ文字をどのように表示するかと、
コマンドとしての<TAB>の定義とは無関係であることに注意してください。
変数tab-width
の値は1以上1000以下の整数である必要があります。
変数truncate-lines
にnil
以外を設定すると、
テキストの各行は表示上は画面の1行を占有します。
テキスト行が長すぎる場合は、画面に収まる範囲だけを表示します。
一方、truncate-lines
にnil
を設定すると、
長いテキスト行は、画面上では2行以上にわたってテキスト行の表示に必要なだけの
行数で表示されます。
See Continuation Lines。
変数truncate-lines
の値を変更すると、
カレントバッファにローカルになります。
それまでは、デフォルトが使われます。
デフォルトの初期値はnil
です。
変数truncate-partial-width-windows
にnil
以外を設定すると、
画面やフレームの幅に満たないウィンドウでは、
テキストの表示方法はtruncate-lines
の値とは無関係に、
継続行ではなく切り捨てて表示します。
左右に並べたウィンドウに関しては、See Split Window。
Emacsの画面表示も
参照してください。
変数baud-rate
は、Emacsにとっての端末の出力速度を保持します。
この変数の値を設定したとしても、
実際のデータ転送速度を変更できるわけではなく、
この値はパディングの計算などに用いられます。
さらに、ウィンドウシステムを使用している場合であっても、
画面の一部をスクロールするのか、再表示するのかの決定にも影響します。
(ウィンドウシステムには正しい『出力速度』がないにしても、
スクロール/再表示を調整できるようにこのように設計してある。)
どんな文字コードの表示方法も、表示テーブルを用いてカスタマイズできます。 See 表示テーブル。