XでEmacsを使っているとき、文字表示に複数のスタイルを設定できます。 制御できるスタイルは、フォントの種類、前景色、背景色、下線を引くかどうかです。 MS-DOS用Emacsは、各フェイスの前景色と背景色を制御して、 フェイスの一部だけを扱えます(see MS-DOS)。
表示スタイルを制御する方法は、名前付きフェイスを定義することです。 各フェイスでは、フォントの種類、前景色、背景色、下線フラグを指定できます。 しかし、これらすべてを指定する必要はありません。 バッファ内のテキストの一部分に対して使用するフェイスを指定することで、 そのテキストの見た目を制御できます。
テキスト中のある文字に対して使う表示スタイルは、 いくつかのフェイスを組み合わせて決定されます。 重ね合わせやテキスト属性で指定されていない表示スタイルは、 フレームそのものから得ます。
整形済みテキストを編集するモードであるエンリッチ(enriched)モードには、 フェイスを指定するためのコマンドやメニューがあります。 バッファ内のテキストに対するフォントの指定方法については、See Format Faces。 前景色と背景色の指定方法については、See Format Colors。
フェイスの見た目を変更するには、カスタマイズバッファを使います See Face Customization。 Xのリソースを使って、特定のフェイスの属性を指定できます (see Resources X)。
現在定義されているフェイスとその見た目を調べるには、 M-x list-faces-displayと打ちます。 あるフェイスを違うフレームでは違って見えるようにできます。 このコマンドは、コマンドを打ったフレーム上での見た目を表示します。 つぎは、標準的に定義されているフェイス一覧です。
default
modeline
default
フェイスの反転表示を設定。
see Display Vars。
highlight
region
secondary-selection
bold
italic
bold-italic
underline
暫定マーク(transient-mark)モードがオンのときは、
マークが活性ならば、リージョンのテキストは強調表示されます。
これにはregion
という名前のフェイスを使います。
このフェイスのスタイルを変更することで、
強調表示のスタイルを制御できます(see Face Customization)。
暫定マーク(transient-mark)とマークの活性/不活性について詳しくは、
See Transient Mark。
フェイスを使う簡単な方法の1つは、 フォントロック(font-lock)モードを使うことです。 特定のバッファにつねにローカルであるこのマイナモードは、 編集するテキストの構文に従ってフェイスを選択します。 このモードは、ほとんどの言語のコメントと文字列を認識できます。 いくつかの言語では、それ以外のさまざまな重要な構造も認識して、 適切に強調表示します。 フォントロック(font-lock)モードと構文の強調表示について詳しくは、 See Font Lock。
画面上で強調表示されたバッファは、
コマンドps-print-buffer-with-faces
を使って印刷できます。
See Postscript。