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3 gzip の起動

gzip プログラムを実行するための形式はこうです。

     gzip オプション ...

gzip は以下のオプションをサポートしています:

--stdout
--to-stdout
-c
出力は標準出力に書きます。元のファイルを変えないでおきます。もしいくつも の入力ファイルがあったら、その出力は独立に圧縮された部分のひと続きになり ます。より良く圧縮するためには、全ての入力ファイルを圧縮する前に連結して ください。
--decompress
--uncompress
-d
解凍します。
--force
-f
そのファイルが複数のリンクを持っていたり、対応するファイルがすでに存在し ていたり、あるいは、圧縮されたデータが端末から読まれたり書かれたりしても、 強制的に圧縮や解凍を行います。もしその入力データが gzip で認識さ れる形式でなくて、オプション –stdout も与えられていたなら、その入力デー タを変更せずに標準出力に写します。zcatcat のように振る 舞います。もし ‘-f’ が与えられなくて、バックグラウンドで実行されて いないときなら、gzip は存在するファイルを上書きして良いかどうかを 確認するために、プロンプトを出します。
--help
-h
オプションを記述した有益なヘルプ・メッセージを表示して終了します。
--list
-l
各圧縮されたファイルに対して、以下のフィールドを列挙します:
          compressed size: 圧縮されたファイルの大きさ
          uncompressed size: 解凍されたファイルの大きさ
          ratio: 圧縮率 (もし分からなかったら、0.0%)
          uncompressed_name: 解凍されたファイルの名前

解凍された大きさは、圧縮された ‘.Z’ ファイルのような、gzip 形式以外のファイルでは ‘-1’ となります。そのようなファイルに対して 解凍された大きさを得るのには、こうします:

          zcat file.Z | wc -c

–verbose オプションと組み合わせると、以下のフィールドもまた表示されます:

          method: 圧縮の手法 (deflate、compress、lzh、pack)
          crc: 解凍されたデータの 32ビット CRC
          date と time: 解凍されたファイルのタイムスタンプ

その crc は gzip 形式でないファイルでは ffffffff となります。

–verbose を付けると、いくかの大きさが不明でなければ、大きさの合計やあら ゆるファイルに対する圧縮率も表示されます。–quiet を付けると、タイトルや 合計の行は表示されません。

--license
-L
gzip のライセンスを表示して終了。
--no-name
-n
圧縮するとき、元のファイル名とタイムスタンプをデフォルトで保存しません。 (元の名前は切り捨てられなければならなかったなら必ず保存されます。) 解凍 するとき、元のファイル名を復元せず (gzip の接尾辞だけを圧縮された ファイル名から取り除きます)、元のタイムスタンプを復元しません (圧縮され たファイルからそれを写し取ります)。このオプションは解凍のときはデフォル トです。
--name
-N
圧縮するとき、常に元のファイル名とタイムスタンプを保存します。これがデフォ ルトです。解凍するとき、もしあれば元のファイル名とタイムスタンプを復元し ます。このオプションはファイル名の長さに限界のあるシステムやファイルの転 送の後にタイムスタンプが失われてしまったときに有用です。
--quiet
-q
全ての警告メッセージを抑制します。
--recursive
-r
再帰的にディレクトリ構造を移動して回ります。もしコマンド行で指定されたファ イル名のいずれかがディレクトリだったら、gzip はそのディレクトリに 降りて、そこで見付けるファイルを全て圧縮します (あるいは、gunzip の場合には解凍します)。
--suffix suf
-S suf
.gz’ ではなく、接尾辞 ‘suf’ を使います。どんな接尾辞で も与えられますが、ファイルが他のシステムに転送されるときの混乱を避けるた めに、‘.z’ と ‘.gz’ 以外の接尾辞は敬遠するべきです。空の接尾辞 は強制的に gunzip に接尾辞にかかわりなく、あらゆる与えられたファイルに解 凍を試みさせます、このように:
          gunzip -S "" *        (MSDOS には *.*)

gzip の以前のバージョンは ‘.z’ 接尾辞を使用しました。pack と の衝突を避けるため、これは変更されました。

--test
-t
試験。圧縮されたファイルの完全性を確認します。
--verbose
-v
多弁。各圧縮されるファイルに対して、その名前と百分率での減少を表示します。
--version
-V
バージョン。そのバージョン番号とコンパイル時のオプションを表示して、終了。
--fast
--best
-n
指定された整数 n を使って圧縮の速度を調整し、そこでは ‘-1’ や ‘--fast’ は最速の圧縮手法 (あまり圧縮されない) を示し、 ‘--best’ や ‘-9’ は最も遅い圧縮手法 (最適な圧縮) を示します。 デフォルトの圧縮レベルは ‘-6’ です (すなわち、速度の犠牲により高度 に圧縮される傾向があります)。