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Appendix B CVS コマンドの簡単な便覧

この付録は、それぞれのコマンドや機能が詳しく説明されているところへの参 照とともに、cvs の実行のしかたを説明します。他の参照は、cvs --help コマンドを実行するか、Index を参照してください。

cvs コマンドは以下の様になります:

     cvs [ global_options ] command [ command_options ] [ command_args ]

標準オプション:

--allow-root=rootdir
正しい cvsroot ディレクトリを指定します (サーバのみ) (cvs 1.9 以前にはありません)。 Password authentication server 参照。
-a
全ての通信を認証します (クライアントのみ) (cvs 1.9 以前にはありま せん)。Global options 参照。
-b
RCS の位置を指定します (cvs 1.9 以前)。Global options 参照。
-d root
cvsroot を指定します。Repository 参照。
-e editor
editor でメッセージを編集します。Committing your changes 参照。
-f
~/.cvsrc ファイルを読み込みません。Global options 参照。
-H
--help
ヘルプメッセージを印字します。Global options 参照。
-l
$CVSROOT/CVSROOT/history ファイルにログを残しません。 Global options 参照。
-n
どのファイルも変更しません。Global options 参照。
-Q
本当に出力を抑えます。Global options 参照。
-q
少しばかり出力を抑えます。Global options 参照。
-r
新しい作業ファイルを読み込み専用にします。Global options 参照。
-s variable=value
使用者変数を設定します。Variables 参照。
-T tempdir
一時ファイルを tempdir に置きます。Global options 参照。
-t
cvs の実行を追跡します。Global options 参照。
-v
--version
cvs のバージョンと著作権情報を表示します。
-w
新しいファイルを読み込み書き込み可にします。Global options 参照。
-x
全ての通信を暗号化します (クライアントのみ)。Global options 参照。
-z gzip-level
圧縮の度合を設定します (クライアントのみ)。

キーワード展開モード (see Substitution modes):

     -kkv  $Id: file1,v 1.1 1993/12/09 03:21:13 joe Exp $
     -kkvl $Id: file1,v 1.1 1993/12/09 03:21:13 joe Exp harry $
     -kk   $Id$
     -kv   file1,v 1.1 1993/12/09 03:21:13 joe Exp
     -ko   非展開
     -kb   非展開、ファイルはバイナリ

キーワード (see Keyword list):

     $Author: joe $
     $Date: 1993/12/09 03:21:13 $
     $Header: /home/files/file1,v 1.1 1993/12/09 03:21:13 joe Exp harry $
     $Id: file1,v 1.1 1993/12/09 03:21:13 joe Exp harry $
     $Locker: harry $
     $Name: snapshot_1_14 $
     $RCSfile: file1,v $
     $Revision: 1.1 $
     $Source: /home/files/file1,v $
     $State: Exp $
     $Log: file1,v $
     Revision 1.1  1993/12/09 03:30:17  joe
     Initial revision
     

コマンド、コマンドのオプション、コマンドの引数:

add [options] [files...]
新しいファイル/ディレクトリを加えます。Adding files 参照。
-k kflag
キーワード展開を設定します。
-m msg
ファイルの説明を設定します。

admin [options] [files...]
リポジトリの履歴ファイルの管理です。admin 参照。
-b[rev]
既定枝を設定します。Reverting local changes 参照。
-cstring
註釈符を設定します。
-ksubst
キーワード置換を設定します。Keyword substitution 参照。
-l[rev]
rev か、最新のリビジョンをロックします。
-mrev:msg
リビジョン rev のログメッセージを msg で置換します。
-orange
リポジトリからリビジョンを消去します。admin options 参照。
-q
静かに実行します。診断情報を印字しません。
-sstate[:rev]
状態を設定します。
-t
標準入力からファイルの説明を設定します。
-tfile
ファイルの説明を file から設定します。
-t-string
ファイルの説明を string にします。
-u[rev]
リビジョン rev か、最新のリビジョンのロックを外します。

annotate [options] [files...]
それぞれの行が修正された最新のリビジョンを表示します。annotate 参照。
-D date
date 以前で一番新しいリビジョンを annotate します。Common options 参照。
-f
タグ/日付が見つからない場合は先頭のリビジョンを使います。Common options 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。See Recursive behavior.
-R
再帰的に動作します (既定動作)。See Recursive behavior.
-r tag
リビジョン tag を annotate します。Common options 参照。

checkout [options] modules...
ソースのコピーを取得します。checkout 参照。
-A
貼り付いたタグ/日付/オプションを元に戻します。Sticky tagsKeyword substitution 参照。
-c
モジュールデータベースを出力します。checkout options.
-D date
date のリビジョンを取り出します (貼り付きます)。Common options 参照。
-d dir
dir に取り出します。checkout options 参照。
-f
タグ/日付が見つからないと、先頭のリビジョンを使います。Common options 参照。
-j rev
変更をマージします。checkout options 参照。
-k kflag
kflag キーワード展開を使います。Substitution modes 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。See Recursive behavior.
-N
-d が指定されたときにモジュールパスを “短く” しません。checkout options 参照。
-n
モジュールプログラム (もしあれば) を実行しません。checkout options 参照。
-P
空のディレクトリを削除します。Moving directories 参照。
-p
ファイルを標準出力に取り出します (貼り付きを避けます)。checkout options
-R
再帰的に動作します(既定動作です)。See Recursive behavior.
-r tag
リビジョン tag を取り出します。Common options 参照。
-s
-c と似ていますが、モジュールの状態を含みます。checkout options 参照。

commit [options] [files...]
変更をリポジトリに格納します。commit 参照。
-F file
file からログメッセージを読み込みます。commit options 参照。
-f
ファイルを強制的に格納します。再帰的動作を使用不可にします。 commit options 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。See Recursive behavior.
-m msg
msg をログメッセージとして使います。commit options 参照。
-n
モジュールプログラム (もしあれば) を実行しません。commit options 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r rev
rev に格納します。commit options 参照。

diff [options] [files...]
リビジョン間の差分を表示します。diff 参照。以下のオプションに加 えて、出力様式を変更するいろいろなオプションを受け付けます。例えば、 context diff のための ‘-c’ です。
-D date1
作業ディレクトと日付のリビジョンの差分を取ります。diff options 参照。
-D date2
rev1/date1date2 間の差分を取ります。diff options 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-N
追加されたり削除されたりしたファイルの差分も含みます。diff options 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r rev1
リビジョン rev1 と作業ファイル間の差分を取ります。diff options 参照。
-r rev2
rev1/date1rev2 間の差分を取ります。diff options 参照。

edit [options] [files...]
監視下のファイルを編集する準備をします。Editing files 参照。
-a actions
一時監視のための動作を指定します。引数は actions, edit, unedit, commit, all, none のどれかです。 Editing files 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。See Recursive behavior.
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.

editors [options] [files...]
誰が監視下のファイルを編集しているを見ます。Watch information 参 照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.

export [options] modules...
CVS からフィルを export するときに使います。export 参照。
-D date
date のリビジョンを取り出します。Common options 参照。
-d dir
dir に取り出します。export options 参照。
-f
タグ/日付が見つからないと、先頭のリビジョンを使います。Common options 参照。
-k kflag
kflag キーワード展開を使います。Substitution modes 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-N
-d が指定されたときにモジュールパスを “短く” しません。export options 参照。
-n
モジュールプログラム (もしあっても) を実行しません。export options 参照。
-P
空のディレクトリを削除します。Moving directories 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r tag
リビジョン tag を取り出します。Common options 参照。

history [options] [files...]
リポジトリ接続履歴を表示します。history 参照。
-a
全ての使用者にします (既定は自分自身です)。history options 参照。
-b str
モジュール名, ファイル名, リポジトリのパスのいずれかに、 文字列 str が含まれる記録のみを表示します。history options 参照。
-c
格納された (修正された) ファイルについて報告します。history options 参照。
-D date
date から。history options 参照。
-e
全ての記録種別について報告します。history options 参照。
-l
最後に修正された (格納されたか、修正されたという報告) もの。 history options 参照。
-m module
module について報告します (繰り返し可能)。history options 参照。
-n module
module だけ。history options 参照。
-o
取り出されたモジュールについて報告します。history options 参照。
-r rev
リビジョン rev から。history options 参照。 Since revision rev. See history options.
-T
全てのタグについて報告します。history options 参照。
-t tag
tag の記録が履歴ファイルに (誰かによって) 置かれてから。history options 参照。
-u user
使用者 user (繰り返し可能)。history options 参照。
-w
作業ディレクトリが合わなくてはいけません。history options 参照。
-x types
types について報告します。TOEFWUCGMAR から1つ以上指定しま す。history options 参照。
-z zone
標準時間帯 zone で出力します。history options 参照。

import [options] repository vendor-tag release-tags...
ベンダー枝を使用して CVS にファイルを持ち込みます。import 参照。
-b bra
ベンダー枝 bra に持ち込みます。Multiple vendor branches 参 照。
-d
ファイルの修正時刻を持ち込みの時間として使用します。import options 参照。
-k kflag
既定のキーワード置換モードを設定します。import options 参照。
-m msg
msg をログメッセージに使います。import options 参照。
-I ign
無視するファイルです (無効にするためには ! を使います)。import options 参照。
-W spec
ラッパーです。import options 参照。

init
存在しない場合は CVS リポジトリを作成します。Creating a repository 参照。
log [options] [files...]
ファイルの履歴情報を印字します。log 参照。
-b
既定枝のリビジョンのみを一覧表示します。log options 参照。
-d dates
日付を指定します (範囲は d1<d2 で、それ以前の最新は d で)。log options 参照。 Specify dates (d1<d2 for range, d for latest before). See log options.
-h
ヘッダーのみを印字します。log options 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-N
タグを一覧表示しません。log options 参照。
-R
RCS ファイルの名前のみを印字します。log options 参照。
-rrevs
リビジョン revs のみを一覧表示します。log options 参照。
-s states
指定された状態のリビジョンのみを一覧表示します。log options 参照。
-t
ヘッダーと説明文のみを印字します。log options 参照。
-wlogins
logins で指定された使用者が格納したリビジョンのみを一覧表示します。 log options 参照。

login
認証サーバのパスワードの入力を促進します。Password authentication client 参照。
logout
保存されている認証サーバのパスワードを消去します。 Password authentication client 参照。
rdiff [options] modules...
リリース間の差分を表示します。rdiff 参照。
-c
Context diff 出力様式です (既定)。rdiff options 参照。
-D date
date に基づいたリビジョンを選択します。Common options 参照。
-f
タグ/日付が見つからない場合は先頭のリビジョンを使用します。Common options 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r rev
rev に基づいたリビジョンを選択します。Common options 参照。
-s
短いパッチです - ファイルにつき一行です。rdiff options 参照。
-t
先頭の2つの差分です - ファイルへの最後の変更です。diff options 参照。
-u
Unidiff 出力様式です。rdiff options 参照。
-V vers
RCS バージョン vers をキーワード展開に使用します (旧式)。 rdiff options 参照。

release [options] directory
ディレクトリがもう使われていないことを示します。release 参照。
-d
与えられたディレクトリを消去します。release options 参照。

remove [options] [files...]
リポジトリから登録を消去します。Removing files 参照。
-f
削除する前にファイルを消去します。Removing files 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.

rtag [options] tag modules...
モジュールにタグ名を追加します。RevisionsBranching and merging 参照。
-a
削除されたファイルからそうでない場合に付いているタグを消去します。 Tagging add/remove 参照。
-b
tag という名前の枝を作成します。Branching and merging 参照。
-D date
date のリビジョンにタグを付けます。Tagging by date/tag 参照。
-d
タグ を消去します。Modifying tags 参照。
-F
既に タグ が存在していれば移動します。Modifying tags 参照。
-f
タグ/日付が見つからなければ、先頭のリビジョンとの合致を強制します。 Tagging by date/tag 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-n
タグプログラムを実行しません。Common options 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r rev
存在するタグ rev にタグを付けます。Tagging by date/tag 参照。

status [options] files...
作業ディレクトリの状態の情報を表示します。File status 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-v
ファイルにタグ情報を含めます。Tags 参照。

tag [options] tag [files...]
ファイルの取り出されたリビジョンにタグ名を追加します。RevisionsBranching and merging 参照。
-b
tag という名前の枝を作成します。Branching and merging 参照。
-c
作業ファイルが無修正かどうかを調べます。Tagging the working directory 参照。
-D date
date の時点のリビジョンにタグを付けます。Tagging by date/tag 参照。
-d
タグ を消去します。Modifying tags 参照。
-F
タグが存在していればそれを移動します。Tagging by date/tag 参照。
-f
タグ/日付が見つからなければ先頭のリビジョンとの合致を強制します。 Tagging by date/tag 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r rev
存在するタグ rev にタグを付けます。Tagging by date/tag 参 照。

unedit [options] [files...]
edit コマンドの効果を取り消します。Editing files 参照。
-a actions
actionsedit, unedit, commit, all, none のどれかです。Editing files 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.

update [options] [files...]
作業木とリポジトリとの同期を取ります。update 参照。
-A
貼り付いたタグ/日付/オプションを取ります。Sticky tagsKeyword substitution 参照。
-C
手元で修正されたファイルをリポジトリの無修正のもので上書きします (修正 されたファイルは .#file.revision に保存されます。)
-D date
date 時点でのリビジョンを取り出します (貼り付きます)。 Common options 参照。
-d
ディレクトリを作成します。update options 参照。
-f
タグ/日付が見つからなければ先頭のリビジョンを使用します。Common options 参照。
-I ign
ファイルを無視します (無効にするためには ! を使います)。import options 参照。
-j rev
変更をマージします。update options 参照。
-k kflag
kflag キーワード展開を使います。Substitution modes 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-P
空のディレクトリを削除します。Moving directories 参照。
-p
ファイルを標準出力に取り出します (貼り付きを回避します)。update options 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.
-r tag
リビジョン tag を取り出します (貼り付きます)。Common options 参照。
-W spec
ラッパーです。import options 参照。

watch [on|off|add|remove] [options] [files...]
on/off: ファイルの読み込み専用取り出しを on/off します。Setting a watch 参照。

add/remove: 動作の通知を追加削除します。Getting Notified 参照。

-a actions
一時監視への動作を指定します。 actionsedit, unedit, commit, all, none のどれかです。 Editing files 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.

watchers [options] [files...]
誰がファイル監視しているかを見ます。Watch information 参照。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。Recursive behavior 参照。
-R
再帰的に動作します (既定動作です)。See Recursive behavior.