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12.7.9.1 VCのバックエンドに対するオプション

RCSとCVSには、ファイルのロックを使うかどうかを指定できます (ロックに関してはsee VC Concepts)。 VCはどちらを選んだかを識別し、そのようにふるまいます。

RCSでは、デフォルトはロックを使います。 しかし、ファイルをロックしていなくても変更をチェックインできる、 弱いロックと呼ばれるモードがあります。 特定のファイルに対して弱いロックを使うように切り替えるには、 `rcs -U'を使います。 詳しくは、`rcs'のマニュアルページを参照してください。

CVSでは、デフォルトはロックを使いません。 いつでも誰もが作業ファイルを変更できます。 しかし、これを制限する方法があり、ロックに似たふるまいをします。

1つの方法は、環境変数CVSREADに何か値を設定することです。 この変数が定義されていると、 CVSはデフォルトでは作業ファイルを読み出し専用にします。 Emacs内では、C-x C-qと打ってファイルを書き込み可能にする必要があります。 そうすると、事実上ロックを使っているかのように編集できます。 しかしながら、実際にロックされているわけではないので、 複数のユーザーが各自のファイルを同時に書き込み可能にできてしまいます。 CVSREADを初めて設定するときには、 ファイルの保護が正しく設定されるように、 あなたのモジュールすべてを新たにチェックアウトしたことを確認してください。

ロックに似たふるまいを達成する別の方法は、CVSの監視機能を使うことです。 ファイルを監視するようにしておくと、 CVSはデフォルトでそのファイルを読み出し専用にします。 そのため、Emacs内ではC-x C-qを使って書き込み可能にする必要があります。 VCは、cvs editを実行してファイルを書き込み可能にします。 すると、CVSは、あなたがファイルを変更しようとしていることを 他の開発者に通知します。 監視機能の詳しい使い方については、CVSの解説を参照してください。

変数vc-handle-cvsnilを設定すれば、 CVSの管理下に置いたファイルに対してVCを使わないようにできます。 こうすると、Emacsは、これらのファイルを あたかも登録されていないかのように扱い、 それらに対してVCコマンドは使えません。 すべてのCVS操作を手動で行う必要があります。