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4.3.2 補完コマンド

補完を使えるミニバッファでは、 つぎのような補完コマンドを定義してあります。

<TAB>
ミニバッファのテキストを可能な限り補完する(minibuffer-complete)。
<SPC>
ミニバッファのテキストを1語だけ補完する(minibuffer-complete-word)。
<RET>
可能な限り補完したあと、ミニバッファのテキストを引数として渡す (minibuffer-complete-and-exit)。
?
ミニバッファのテキストから補完可能な候補の一覧を表示する (minibuffer-list-completions)。

<SPC>は<TAB>とほぼ同じように補完しますが、 つぎのハイフンや空白を超えて補完することはありません。 ミニバッファの文字が`auto-f'であるとしましょう。 ここで<SPC>を打つと、<SPC>は`auto-fill-mode'に補完できることを 探しだしますが、`fill-'までで補完を止めます。 その結果、`auto-fill-'となります。 ここでもう一度<SPC>を打つと、 今度は`auto-fill-mode'まで完全に補完します。 補完を行えるミニバッファ内では、<SPC>は コマンドminibuffer-complete-wordを実行します。

補完候補一覧を表示しているウィンドウから補完を選ぶには、 つぎのコマンドを使えます。

Mouse-2
補完候補一覧の候補上でマウスボタン2をクリックすると、 その補完を選択する(mouse-choose-completion)。 通常は、ポイントがミニバッファ内にあるときにこのコマンドを使うだろうが、 ミニバッファではなく候補一覧でクリックする必要がある。


<PRIOR>
M-v
ミニバッファで、<PRIOR>、<PAGE-UP>、M-vのいずれかを打つと、 補完候補一覧のバッファを表示しているウィンドウを選択できる (switch-to-completions)。 この機能は、以下のコマンドの利用を簡単にする。 (通常の方法でもそのウィンドウを選択できるが、この方法のほうが便利であろう。)


<RET>
補完候補一覧のバッファで<RET>を打つと、 ポイント位置にある補完かポイントに続く補完を選択する (choose-completion)。 このコマンドを使う場合、 補完候補一覧を表示しているウィンドウにまず移動する必要がある。


<RIGHT>
補完候補一覧のバッファで右向き矢印キー<RIGHT>を打つと、 ポイントはつぎの補完候補に移動する(next-completion)。


<LEFT>
補完候補一覧のバッファで左向き矢印キー<LEFT>を打つと、 ポイントはまえの補完候補に移動する(previous-completion)。