9.4.1.7 C++用のGDB機能
GDBのコマンドの中には、
C++を使用しているときに特に役に立つものがあり、
また、
C++専用に特に設計されたものがあります。
以下に、
その要約を示します。
- breakpoint menus
- 名前がオーバーロードされている関数の内部にブレイクポイントを設定したい場合、
関心のある関数定義を指定するのに、
GDBのブレイクポイント・メニューが役に立ちます。
See Breakpoint menus。
rbreak
regex- あるオーバーロードされたメンバ関数が、
特別なクラスだけが持つメンバ関数というわけではない場合、
そのメンバ関数にブレイクポイントを設定するのに、
正規表現によるブレイクポイントの設定が役に立ちます。
See Setting breakpoints。
catch throw
catch catch
- C++の例外処理をデバッグするのに使用します。
See Setting catchpoints。
ptype
typename- 型typenameに関して、継承関係などの情報を表示します。
See Examining the Symbol Table。
set print demangle
show print demangle
set print asm-demangle
show print asm-demangle
- コードをC++のソースとして表示する場合と、
逆アセンブル処理の結果を表示する場合に、
C++のシンボルをソース形式で表示するか否かを制御します。
See Print settings。
set print object
show print object
- オブジェクトの型を表示する際に、
派生した
(実際の)
型と宣言された型のどちらを表示するかを選択します。
See Print settings。
set print vtbl
show print vtbl
- 仮想関数テーブルの表示形式を制御します。
See Print settings。
- オーバーロードされたシンボル名
- オーバーロードされたシンボルを宣言するのに
C++において使用されるのと同一の表記法を使用して、
オーバーロードされたシンボル定義のうち、
特定のものを指定することができます。
単にsymbolと入力するのではなく、
symbol
(
types)
と入力してください。
GDBコマンドラインの単語補完機能を使用して、
利用可能な選択肢を一覧表示させたり、
型のリストを完結させたりすることができます。
この機能の使用方法の詳細については、
See Command completion。