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2.2 よく使用されるコマンドの挿入

Texinfoモードは,よく使用する様々な@-コマンドをバッファに挿入するコマン ドを提供しています.これらのコマンドでキーストロークを減らすことができま す.

挿入コマンドは,C-cを2度の後,@-コマンドの最初の文字を入力し呼び 出します.

C-c C-c c
M-x texinfo-insert-@code
@code{}を挿入し,カッコの間にカーソルを配置します.
C-c C-c d
M-x texinfo-insert-@dfn
@dfn{}を挿入し,カッコの間にカーソルを配置します.
C-c C-c e
M-x texinfo-insert-@end
@endを挿入し,`example'や`table'といった,以下に続く正し い単語を推測します.(このコマンドはネストされたリストを正確に処理しません が,すぐ前のリストに適切な単語を挿入します.)
C-c C-c i
M-x texinfo-insert-@item
@itemを挿入し,次の行の始めにカーソルを配置します.
C-c C-c k
M-x texinfo-insert-@kbd
@kbd{}を挿入し,カッコの間にカーソルを配置します.
C-c C-c n
M-x texinfo-insert-@node
@nodeと,`Next',`Previous',そして`Up'ノードに対し,連続したリ ストのコメント行を挿入します.@nodeの後にポイントは配置されます.
C-c C-c o
M-x texinfo-insert-@noindent
@noindentを挿入し,次の行の最初にカーソルを配置します.
C-c C-c s
M-x texinfo-insert-@samp
@samp{}を挿入し,カッコの間にカーソルを配置します.
C-c C-c t
M-x texinfo-insert-@table
@tableとその後にSPCを挿入し,<SPC>の後にカーソルを配置 します.
C-c C-c v
M-x texinfo-insert-@var
@var{}を挿入し,カッコの間にカーソルを配置します.
C-c C-c x
M-x texinfo-insert-@example
@exampleを挿入し,次の行の最初にカーソルを配置します.
C-c C-c {
M-x texinfo-insert-braces
{}を挿入し,カッコの間にカーソルを挿入します.
C-c C-c }
C-c C-c ]
M-x up-list
前後の閉じたカッコの間を移動します.C-c C-c ]C-c C-c }よ り簡単ですが,後者の方が覚えやすいです.それで二つのキーバインドとなりま す.(また,C-fの入力でカッコの間から出ることも可能です.)

存在する単語の周りに,@code{...}のようなコマン ドを書くため,単語の前にカーソルを配置し,C-u 1 C-c C-c cと入力し てください.これで,簡単に既存のプレーンテキストを編集できるようになりま す.プレフィクス引数の値は,一単語の場合は`1',2単語の場合は`2' 等のように,カッコの間に含めるそれ以降の単語の数をEmacsに伝えます.前の 単語を囲むために負の引数を使用してください.プレフィクス引数を指定しない 場合,Emacsは@-コマンド文字列を挿入し,カーソルをカッコの間に配置します. この機能は,@kbd@varのような,一つの単語や一行内の単語 を操作する@-コマンドに対してのみ動作します.

この挿入コマンドの組は,GNU Emacs ManualGDB Manualで使用 されている,異なる@-コマンドの頻度の解析後に作成されました.独自の挿入 コマンドを加えたい場合,キーにキーボードマクロをバインドしたり,省略を使 用したり,texinfo.elのコードを拡張することが可能です.

C-c C-c C-d(texinfo-start-menu-description)は,他の挿入コマ ンドとは異なる挿入コマンドです.それは,メニュー項目行の記述のためのスペー スに,ノードのセクションや章のタイトルを挿入します.(メニュー項目は三つ の部品があり,それは項目名,ノード名,そして記述です.ノード名のみ要求さ れますが,記述はノードが関係するものの説明を補助します.See The Parts of a Menu.)

texinfo-start-menu-descriptionを使用するため,メニュー項目行にポ イントをおき,C-c C-c C-dを入力してください.コマンドはノード名に 付属するタイトルを探してコピーし,タイトルを記述として挿入します.編集可 能なように,それは挿入されたテキストの始めにポイントを配置します.メニュー 項目行に記述が含まれている場合,この機能はタイトルを挿入しません.

このコマンドは記述を書くためだけに役立ちます.それは仕事を全部しません. タイトルはノード名と同じ単語を使いたがるものですが,役に立つ記述にするに は,異なる単語を使用すべきなので,挿入されたテキストを編集する必要があり ます.