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1 はじめに

Automakeは,Makefile.amというファイルから,Makefile.inを 自動的に生成するツールです.それぞれのMakefile.amは,基本的には 一連のmake変数の定義1に なっていて,ルールが時折導入されています.生成されたMakefile.in はGNU Makefileの標準に従います.

GNU Makefile Standards Documentは(see Makefile Conventions),長くて複雑で変更の原因にもなり ます.Automakeの目的は,個別のGNU管理者の背中からMakefle管理の負担を取 り除く(そしてAutomake管理者に任せる)ことです.

一般的なAutomakeの入力ファイルは,単純な一連の変数定義です.それぞれの ファイルは,Makefile.inを作成するために処理されます.通常,プロ ジェクト内のディレクトリごとに,一つのMakefile.amを配置します.

Automakeは,若干プロジェクトに制限を与えます.例えば,プロジェクトで Autoconf(see Introduction) を使用していると仮定すると,configure.acの内容には,ある制限が 生じます2

Automakeでは,Makefile.inを生成するためにperlが必要にな ります.しかし,Automakeで作成された配布物は完全にGNUの標準に従ってい て,ビルドするためにperlは不要です.

bug-automake@gnu.org宛にAutomakeの提案とバグレポートをメール してください.


脚注

[1] これらの変数は,Makeの用語では makeのマクロ(make macros)とも呼ばれていますが,このマニュアルで は,マクロ(macro) はAutoconfのマクロの予約語になっています.

[2] 古いバージョンのAutoconfではconfigure.inを使 用していました.Autoconf 2.50とそれ以降では,configure.inではな くconfigure.acを推奨しています.このドキュメントの残りの部分で はconfigure.acについて説明していますが,後方互換性として Automake はconfigure.inもサポートしています.