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Infoファイルは,Infoドキュメントを読むプログラムが処理できるように書式化
されたTexinfoファイルです.(makeinfo
と
texinfo-format-buffer
は,TexinfoファイルをInfoファイルに変換する,
二つのコマンドです.)
Infoファイルは,ノード(nodes)と呼ばれる部品に分けられ,それぞれが 一つのトピックの説明を含んでいます.それぞれのノードは名前を持っていて, ユーザが読むテキストと他のノードへポインタを含み,ノードは名前で識別され ます.Infoプログラムは一度に一つのノードを表示し,ユーザが他の関連するノー ドへ移動できるコマンドを提供しています.
Infoファイルのそれぞれのノードには,ノードのトピックのサブトピックを記述 している子ノードがいくつかあります.子ノードの名前は,親ノードのメ ニュー(menu)でリストアップされています.これで,Infoコマンドを使用して 一つの子ノードに移動することができます.一般にInfoファイルは本のような構 成になっています.ノードが章の論理レベルの場合,子ノードはセクションレベ ルです.同様にセクションの子ノードはサブセクションレベルです.
一つの親の全ての子どもは,`Next'と`Previous'で双方向に連鎖していて,お互 いにリンクされています.`Next'ポインタは次のセクションへのリンクを提供し, `Previous'ポインタは前のセクションへのリンクを提供します.これは,章のセ クションレベルにあるノードは,お互いにリンクされていることを意味します. 通常,連鎖の順番は親のメニューでの子の順番と同じです.それぞれの子ノード は,親ノード名を`Up'ポインタに記録しています.最後の子ノードは`Next'ポイ ンタが無く,最初の子ノードは`Previous'と`Up'ポインタ両方が親になります. 1
ノードが章やセクションやそれに類するものに対応しているような,Infoファイ ルの本のような構造は,必要条件ではなく慣習の問題です.ノードの,`Up', `Previous'と,`Next'ポインタは他のノードを示し,メニューは他のノードを含 んでいます.このため,ノードの構造は方向性のあるグラフにすべきです.しか し,印刷された本やレポートの章とセクションの構造に対応した構造に準拠して いるため,通常は,より理解しやすいでしょう.
メニューと,`Next',`Previous',そして`Up'ポインタに加え,Infoは参照と呼 ばれるもう一つの種類のポインタを提供していて,それはテキスト中に点在して いるはずです.これは通常,階層構造に適さないリンクを現す最善の方法です.
通常,印刷された出力物の章とセクションの構造に,ノードが一致するようにド キュメントを設計します.しかし,議論の材料に対しては正しくないときもよく あります.そのため,TexinfoはInfoファイルに対するノード構造と,印刷され た出力物に対するセクション構造を指定する別のコマンドを使います.
一般に,慣習で`Top'と命名されているノードを通じてInfoファイルに入ります. このノードは通常,ファイルの目的の短い概要とファイルの残り全体の大きなメ ニューを含んでいます.このノードを起点として,ノードからノードへ移動する ことで組織的にファイルを横断したり,メインメニューに列挙されたノードを指 定して移動したり,索引メニューで検索して欲しい情報があるノードに直接行く ことが可能になっています.また,スタンドアローンInfoプログラムで,コマン ドラインで特定のメニューアイテムを指定することができます(see Top).
印刷されたマニュアルのように,順番通りInfoファイルを読みたい場合, <SPC>を繰り返し押したり,アドバンスInfoコマンドg *でファイル全 体を利用することができます.(see Advanced Info commands.)
infoディレクトリのdirファイルは,Infoシステム全体の出発点 としての役目を果たします.そこから,完全なInfoシステムの,それぞれのドキュ メントの`Top'ノードに行くことができます.
URIでInfoを参照したい場合,以下で例示された(非公式な)構文を使用すること が可能です.これはEmacs/W3で動作します.以下が例です.
info:///usr/info/emacs#Dissociated%20Press info:emacs#Dissociated%20Press info://localhost/usr/info/emacs#Dissociated%20Press
infoプログラム自身は,あらゆる種類のURIに続きません.