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7.3.2 キャッシュファイル

キャッシュファイルは,コンフィグレーションスクリプトとコンフィグレーショ ンの実行の間で結果を共有できるように,一つのシステムでコンフィグレーショ ンテストの結果をキャッシュしているシェルスクリプトです.他のシステムでは 役に立ちません.その内容が,何らかの理由で無効な場合,ユーザは削除したり 編集したりしてもかまいません.

デフォルトでは,古いキャッシュファイルの使用で偶然生じる問題を避けるため, configureはキャッシュファイルを使用しません(技術的には, --cache-file=/dev/nullを使用します).

キャッシュを利用可能にするために,configureは結果をファイル config.cacheにキャッシュする--config-cache(または, -C)を受け入れます.代わり方法として, --cache-file=filefileキャッシュファイルにを指定し ます.configureがサブディレクトリのconfigureスクリプ トを呼び出すとき,同じキャッシュファイルを共有するように, --cache-file引数を使用します.AC_CONFIG_SUBDIRSマクロを 用いてサブディレクトリでコンフィグレーションすることの情報は, See Subdirectories.

config.statusは,configureを再実行する --recheckオプションが与えられている場合のみ,キャッシュファイル に注意を払います.

特定のシステム形式に対してキャッシュファイルを配布しようとすることは間違 いです.そうすることによるエラーに対する機会が非常に多くなり,メンテナン ス時の管理上のオーバーヘッドが非常に多くなります.自動的に推測できない特 徴に対して,標準的なシステムの形式とリンクファイルの標準的な方法を使用し てください (see Manual Configuration).

サイトの初期化スクリプトで,通常のプログラムごとのキャッシュの代わりに, 使用するサイト全体のキャッシュファイルを指定することが可能になります.こ の場合,キャッシュファイルは,新しいconfigureスクリプトを実行 する度に,情報がどんどん蓄積されていきます.(configureを実行す ると,既存のキャッシュファイルを用いて新しい結果をマージします.) しかし, システムのコンフィグレーションが(例えば,ライブラリやコンパイラをインス トールされて)変化し,古いキャッシュファイルが削除されない場合,これは問 題になるかもしれません.