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ファイルを訪問するとは、ファイルをバッファに読み込むことです。 いったんこうすると、バッファはそのファイルを 訪問している(visiting)といい、 そのファイルをバッファの『訪問しているファイル』と呼びます。
ファイルとバッファは2つの異なるものです。 ファイルは、コンピュータ内に(読者が削除しない限り)恒久的に 記録されている情報です。 一方、バッファはEmacs内部にある情報であり、 編集セッションを終了する(あるいはバッファを削除する)と消えてしまいます。 通常、バッファにはファイルからコピーした情報があります。 つまり、バッファはそのファイルを訪問しているのです。 読者は、バッファ内のコピーを編集コマンドで修正するのです。 バッファに対するそのような変更では、ファイルは変更しません。 したがって、変更を恒久的なものにするには、 読者はバッファを保存(save)する、つまり、 バッファの変更した内容をファイルにコピーし戻す必要があります。
ファイルとバッファの区別にも関わらず、 バッファを意味してファイルといったり、その逆のいい方をしばしばします。 もちろん、『同じ名前のファイルにただちに保存するつもりでバッファを 編集している』とはいわずに『ファイルを編集している』といいます。 しばしば、人間は明確に区別する必要はありません。 しかし、コンピュータプログラムを扱ううえでは、 区別を心得ておくことがよいのです。