次: , 前: Variables, 上: Variables


10.1 グローバル変数

変数を使うもっとも簡単な方法は、 グローバルに(globally、大局的に)使うことです。 つまり、どんなときにも変数にはたった1つの値だけがあり、 (少なくともここでは)Lispシステム全体にその値が有効になります。 新たな値を設定するまで、その値が有効であり続けます。 新たな値で古い値を置き換えると、変数には古い値の痕跡はなにも残りません。

シンボルの値はsetqで指定します。 たとえば、

     (setq x '(a b))

は、変数xに値(a b)を与えます。 setqは、最初の引数、つまり、変数の名前を評価せず、 新しい値である第2引数を評価することに注意してください。

変数にいったん値を与えれば、 式としてシンボルそのものを使うことによりその値を参照できます。 つまり、つぎのとおりです。

     x => (a b)

ただし、上に示したフォームsetqを実行してあると仮定します。

同じ変数に値を設定し直すと、 新しい値で古い値を置き換えます。

     x
          => (a b)
     (setq x 4)
          => 4
     x
          => 4