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13.4 カスタマイズ型

defcustomでユーザーオプションを定義するときには、 そのカスタマイズ型(customization type)を定義する必要があります。 これはLispオブジェクトであり、 (1)どのような値が正しいものであり、 (2)編集用にカスタマイズバッファに表示する方法、 を示します。

カスタマイズ型は、defcustom内の:typeキーワードで指定します。 :typeの引数は評価されます。 実行時に型が変わるものはほとんど使い途がないので、 普通、クォートした型を指定します。 たとえば、つぎのとおりです。

     (defcustom diff-command "diff"
       "*The command to use to run diff."
       :type '(string)
       :group 'diff)

一般に、カスタマイズ型はリストであり、 その先頭要素はシンボルで、次節以降で定義するカスタマイズ型名の1つです。 このシンボルのあとには、シンボルに依存した数個の引数が続きます。 型シンボルとその引数のあいだには、 キーワード・値の対を書くこともできます (see Type Keywords)。

型シンボルには、引数を取らないものもあります。 これらを単純型(simple types)と呼びます。 単純型では、キーワード・値の対を指定しなければ、 型シンボルを囲む括弧を省略できます。 たとえば、カスタマイズ型としてのstringは、 (string)と等価です。