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cvs のリポジトリ (repository) は、 バージョン管理の対象となる全てのファイルとディレクトリの、 完全なコピーを保管します。
通常、リポジトリ中のファイルを直接利用することはありません。 その代わりに cvs コマンドを使用して、 作業者自身のファイルのコピーを 作業ディレクトリ に取り出し、そのコピーを用いて作業します。
そして一連の変更が完了したときに、変更点をリポジトリに書き戻します (も しくは 格納 します (commit))。リポジトリは、変更を加えたも のと同じになり、また同時に変更点や、変更日時などの情報も正確に記録され ます。リポジトリは作業ディレクトリのサブディレクトリやその逆ではないこ とに注意してください。別の位置にあるべきです。
cvs は様々な方法でリポジトリを利用することができます。
リポジトリは、使用中のコンピュータ内であってもいいし、
別の部屋のコンピュータや、別の国のコンピュータであっても構いません。
リポジトリに接続する方法を区別するために、
リポジトリの名前の最初に接続経路 (access
method) を加えることがあります。例えば :local:
は、リポジトリ
であるディレクトリを利用することを意味します。つまり
:local:/usr/local/cvsroot
で表されるリポジトリは、cvs を実
行したコンピュータの /usr/local/cvsroot というリポジトリを意味
します。他の接続経路については Remote repositories 参照。
接続経路の指定が省略され、リポジトリに `:' が含まれない場合には、
:local:
が仮定されます。
`:' が含まれていた場合には、
:ext:
か :server:
が仮定されます。
例えばリポジトリ /usr/local/cvsroot が同じコンピュータ内にある場合、
:local:/usr/local/cvsroot
を省略して
/usr/local/cvsroot
と記述しても構いません。
しかし(Windows NT などで)、
リポジトリが c:\src\cvsroot にある場合、
:local:c:\src\cvsroot
として、
接続経路を明示する必要があります。
リポジトリは二つの要素から構成されます。 $CVSROOT/CVSROOT には cvs の管理用ファイルが置かれます。 その他のディレクトリには、使用者が定義したモジュールの実体が置かれます。