Release Notes for XFree86[TM] 3.2 The XFree86 Project, Inc 岩崎 満(iwasaki@pc.jaring.my)/塚田 剛文(tsuka@jp.freebsd.org) 訳 26 October 1996 【この文書はXFree86 3.2の英文のリリースノートを日本語訳したものです。 英文のものと趣旨に差異が生じた場合、英文のものの内容が The XFree86 Project, Inc の意思であることとします。】 この文書では XFree86 3.2 と前回のフルリリースである 3.1.2 を比較して、 新しく追加された機能について説明します。また、バイナリ配布ファイルの インストール手順についても説明します。 1. XFree86 と X11R6.1 3.1.2D beta 以降の XFree86 のリリースは、X コンソーシアムの X11R6.1 を ベースにしています。 R6.1 は R6 の最新版であり、ソースおよびプロトコルレベルで R6 と互換性 を保っています。バイナリは上位互換となっています。 X11R6.1 は次のよう な Xserver の新しい拡張を含んでいます: DOUBLE-BUFFER, XKEYBOARD, RECORD。 LBX は R6.1 から外されており、これにより XFree86 にも含まれて いません。将来のリリースでは、何らかの形で復活することが期待されます。 2. OS 固有の問題 特殊な要求事項や警告については、OS 固有の README ファイルを常に目を通 しておいてください。 Linux/Elf (Intel プラットフォーム) を利用されている方は ld.so-1.7.14 が必要となることに注意してください。これは、次のサイトに置いてありま す。 tsx-11.mit.edu:pub/linux/packages/GCC 3. 3.2 での新機能 注意! `*' 印が付いている項目は、最新のベータ版リリース (3.1.2G) から追 加されたものです。 3.1. 概要 o XFree86 3.2 は X コンソーシアムの X11R6.1 を含んでいます。 o Linux/m68k 用の完全な配布ファイルを含んでいます。 o Linux/Alpha 用の完全な配布ファイルを含んでいます。 o OS/2 用の完全な配布ファイルを含んでいます。 3.2. X サーバの変更の概要 o XF86Config ファイルの Screen セクションに `DefaultColorDepth' キー ワードを追加しました。これによりデフォルトの bpp が指定できます。 o サーバのコマンドラインオプションに `-nolock' を追加しました。これに よりサーバのロック機構を無効にできます。 o 別個のクロック (i.e. ClockChip や ClockProg ではありません) の集合 を持つすべての VGA カードで clocks 行の 2で割ったクロック周波数が使 えるようになりました。これでサーバが選択できるクロックの種類が 2倍 になりました。有効にするには、XF86Config の "Device" セクションに "clkdiv2" オプションを追加してください。 o ハードウェアカーソルを使用するサーバで起こっていた、カーソルに色が つくというバグを修正しました。 o X サーバのロックファイルに関連するセキュリティ上の問題を修正しまし た。 o VidMode 拡張 (xvidtune で使用します) は、デフォルトではローカル接続 型のクライアントによるモードの変更を許可するだけになりました。ま た、この拡張によるモード変更を完全に無効にするオプションもありま す。 o "XFree86-Misc" と呼ばれる新しいサーバ拡張を追加しました。この第一の 目的はサーバの動作中にいくつかのパラメタの再設定を可能にすることで す。以前に VidMode 拡張 (スクリーンセーブ機能など) にあったいくつか の機能は、この新拡張へ移動しました。 o ALPS GlidePoint をサポートしました。パッド上のタップは四つめのボタ ンとして処理されます。 o XKEYBOARD 拡張が X11R6.1 の一部としてサーバに含まれました。これはデ フォルトで有効になっていますが、コマンドライン (Xserver のマニュア ルページを参照) か XF86Config ファイル (XF86Config のマニュアルペー ジの XkbDisable の箇所をご覧ください) で無効にできます。この拡張を 有効にすることでキーボードのマッピングの違いがお分かり頂けると思い ます。 o XFree86-DGA と呼ばれる新しい拡張を提供しました。これはクライアント プログラムがビデオカードのメモリに直接アクセスすることを可能にしま す。これをメモリへの直接アクセスをサポートするほとんどのサーバ/ドラ イバに実装しました。ローカル接続型 (例えば、DISPLAY=":0") のクライ アントだけから接続することができます。クライアント側の API について の詳細は、 XF86DGA(3) のマニュアルページと README.DGA をご覧くださ い。 o XInput 拡張の実装が含まれました。以下のデバイスがサポートされていま す: o ジョイスティック (Linux, FreeBSD, NetBSD そして OpenBSD のみ) o Wacom タブレット (Wacom IV プロトコルのみ) o Elographics タッチスクリーン o SummaSketch タブレット o マウス 設定の詳細については、XF86Config(4/5) のマニュアルページと xinput のドキュメントをご覧ください。 o すべてのサーバにおいてデフォルトの black と white のピクセル値が black = 0 と white = 1 となりました。これは `-flipPixels' コマンド ラインオプションで交換できます。 o XF86Config ファイルのオプションとキーワードに含まれるアンダースコア 文字が無視されるようになりました。 o ビルトイン X サーバ malloc をデフォルトで使用するようにしました。 o xvidtune 動作時に X サーバがクラッシュする問題を修正しました。 o スケーラブルフォントとして処理されるのを防ぐために、Bitmap fontpath エレメントに ":unscaled" を追加しました。これは fontserver (xfs) と 一緒でも動作します。 o *Linux/ELF, FreeBSD, NetBSD そして OpenBSD で PEX と XIE サーバ拡張 を動的にロードできるようになりました。 3.3. XF86Setup o 3.2 は X サーバの設定のための `XF86Setup' と呼ばれる新しいグラフィ カルなユーティリティを含んでいます。注意: このユーティリティには、 お使いのビデオカード固有のサーバだけでなく VGA16 がインストールされ ている必要があります。 3.4. PC98 サポート o PC98 マシンをサポートしました。PC98 は日本で一般的なIntel ベースの マシンです。 o PANIX-PC98 SVR4.0 OS をサポートしました。 o 次の PC98 固有の X サーバが含まれています: o XF98_NECS3 PC98 NEC(S3) サーバ o XF98_PWSKB SKB-PowerWindow(S3) サーバ o XF98_PWLB PC98 PowerWindowLB(S3) サーバ o XF98_GA968 GA-968V4/PCI(S3 968) o XF98_TGUI Cyber9320 and TGUI9680 o XF98_NKVNEC NKV-NEC(cirrus) サーバ o XF98_WABS WABS(cirrus) サーバ o XF98_GANBWAP GANB-WAP(cirrus) サーバ o XF98_WABEP WAB-EP(cirrus) サーバ o XF98_WSNA WSN-A2F(cirrus) サーバ o XF98_EGC EGC(generic vga16) サーバ o XF98_NEC480 PEGC-480(generic vga256) サーバ 3.5. XInput 拡張 o XInput デバイス用に Motion ヒストリのサポートが含まれています。 o Linux/ELF, FreeBSD, そして NetBSD で X Input ドライバを動的にロード するようになりました。 o XInput デバイスの複数のインスタンスを指定できるようになりました。 3.6. S3 サーバ o S3 Trio64V+ をサポートしました。 o *S3 ViRGE と ViRGE/VX の新しいサーバ (XF86_S3V)。これは非常に新しい サーバなのでベータ版と考えてください。これに関する問題は、どんなこ とでもレポートしてください。 o S3 サーバで AT&T 20C409 と 20C499 の RAMDAC をサポートしました。 o アクセラレータの使用方法に関する潜在的な問題を修正しました。 o 新しい MMIO モードを使用する 868/968/Trio64V+ 対応の新しいドライバ を追加しました。この新しいドライバは Intel プラットフォームではデ フォルトで使用されますが、Alpha プラットフォームではデフォルトでは ありません。Alpha プラットフォームでは以下のように指定することで有 効にできます: Chipset "NewMMio" 新しいドライバに関する問題がありましたら、私たちにお知らせください。 Device セクションに以下のように指定することにより、この新しいドライバ を無効にして古いドライバを使用することができます: Chipset "mmio_928" この新しいドライバを無効にする前にテストしてみてください。問題があった 場合には古いドライバでも再現するかどうかをチェックして、 (古いドライバ で問題が解決された場合でも!) 私たちに知らせてください。 o いくつかの VideoLogic カードの初期化の問題を修正しました。 o ELSA Winner 2000PRO/X rev G と ELSA Gloria-8 (GLint 300SX 3D チップ を除く) のサポートを追加しました。 o S3 の dashed line の問題を修正しました。 o 壊れたカードで表示する際に pixel エラーを回避するオプション "slow_dram" と "slow_edodram" を追加しました。 o いくつかの SPEA カードで発生していた Ti3026 のクロックの問題を修正 しました。 o フォントキャッシュの問題を起こす Trio32 のバグを自動的に検出するコ ードを追加しました。Trio32 のバグを検出した場合、問題を回避する機能 が有効になります。 o 1MB Trio64 VLB カードのフレームバッファのアドレスの問題が修正されて いるはずです。 o ICS5342 のクロックの下限がなくなりました。 o Diamond S3 カードの検出を改良しました。以前のリリースで screen wrapping (画面の左端または右端が折り返す問題) を回避する "diamond" オプションを指定する必要があった場合は、オプションを外してみてくだ さい。問題がある場合は私たちに知らせてください。 o 2MB Trio64 カードのメモリパラメタの計算を修正しました。以前のバー ジョンで XF86Config に "S3MClk 170" のように追加設定する必要があっ た場合は、その指定を削除してください。 o XF86Config 設定で IBM Ramdac を使用しているカードの S3RefClkの処理 を修正しました。 o S3 と Bt485 のハードウェアカーソルをダブルスキャンモードでサポート しました。 o インタレースモードとダブルスキャンモードでの IBM RGB Ramdac のハー ドウェアカーソルが指す位置が実座標とずれる問題を修正しました (カー ソルの形状はまだ正しくありません)。 o PCI カードの linear fb の検出を改良しました。特にこれで、ほとんどの Trio64V+ カードで linear fb を使用できるはずであり、数多く報告され ているロックアップする問題を防げると思われます。 o Ti3026 RAMDAC だけでなく ICS9161A クロックチップを使用する ELSA Elsa Winner2000PRO/X-2,4 Rev.G をサポートしました (まだ倍クロックモ ードはサポートされていません)。 o #9 Motion 771 カードと Hercules Terminator 64 Pro のデフォルトの InvertVCLK 設定が変わりました。バージョン 3.1.2 で screen wrapping の問題を回避するために XF86Config ファイルに Invert_VCLK 行を追加す る必要があった場合は、このバージョンをテストする際には外してくださ い。新しいデフォルト設定で問題がある場合は、私たちにレポートしてく ださい。 o *テキストクリッピングの性能を改善しました。 3.7. Mach64 サーバ o block_write の処理のほとんどの問題を修正しまし。それでもやはり BIOS がチップを正しく初期化できない場合は、XF86Config に "no_block_write" オプションを追加しておく必要があるでしょう。 o 16bpp と 32bpp での動作時に、いくつかの Mach64 CT カードで画面が出 ない問題を修正しました。この問題は CT チップのいくつかのリビジョン では残されたままになっています。 o Mach64 サーバが VT および GT チップセットをサポートするようになりま した。また、GT は "3D Rage" として知られています。より新しい 3D Rage II は、まだサポートしていません。 o olvwm アイコンの問題を修正しました。 o ghostview のスクロールバーの問題を修正しました。報告されていた Netscape のフォントの問題もこれで修正されていると思います。 o Mach64 CT (264CT や 215CT22200 としても知られています) チップをサポ ートしました。このチップは RAMDAC とクロップチップが統合されてお り、Graphics Xpression や WinBoost カードに使用されています。 o Mach64 GX-F (GX rev 3) をサポートしました。 o IBM RGB514 RAMDAC をサポートしました (ATI Graphics Turbo Pro 1600 に使用されています)。 o VLB カードで memory base を正しく検出するようになったはずです。以前 のバージョンで XF86Config に `MemBase' 行を追加する必要があった場合 は外してみてください。問題がある場合は私たちに知らせてください。 o いくつかの RAMDAC で起こっていたカーソル色の問題を修正しました。 o いくつかの RAMDAC (CH8398 など) の検出時のエラーが修正されたはずで す。 o 8 bit-per-RGB モード (8bpp での実行時) をサポートしている RAMDAC で は、このモードをデフォルトにしました。 o ハードウェアカーソルマスクの問題を修正しました。 o AT&T 20C408 RAMDAC/クロックチップのサポートを追加しました。 o サポートされているクロックチップを持つほとんどのカードで、任意のク ロックが使用できるようになりました。 o 16bpp と 32bpp で起こっていた Mach64 CT, VT そして GT のハードウェ アカーソル色の問題を修正しました。 o VT と GT のチップセットでダブルスキャンモードをサポートしました。ハ ードウェアカーソルはダブルスキャンモードでは正しく表示されませんが 正常に機能します。他の Mach64 チップセットでは、アクセラレーション 機能を使用したダブルスキャンモードはサポートしていません。 o いくつかの CT, VT, GT チップで起こっていたビデオノイズがほぼすべて のカードで取り除かれ、いくつかの CT ベースのカードでは可能な限り少 なくなりました。 o CT, ET, GT ベースのカードでクロックチップの制御がより正確になるよう に大幅に改善しました。前のリリース用に設定されていたモードが、以前 のように表示されない場合があります。 xvidtune プログラムを用いて、 正しいクロックプログラミングでスクリーンが動作するように調整できま す。 o *Mach64 の検出コードの信頼性を向上させました。 3.8. Mach32 サーバ o ハードウェアカーソルの問題を修正しました。 o *AT&T 20C490 と Bt481 RAMDAC で 16bpp に対応しました。 o *いくつかの VT 切り替えの問題を修正しました。 3.9. W32 サーバ o ET6000 をサポートしました。 o ICD2061A クロックチップをサポートしました。 (Diamond Stealth 32 に 使用されています)。 o サーバの bits/RGB 解像度のレポート出力を修正しました。 o STG1703 RAMDAC/clock のサポートを追加しました。クロックは 135MHz ま で上げることができます。プログラマブルクロックを使うには以下の行を XF86Config の Device セクションに追加してください: ClockChip "stg1703" o PCI burst mode と W32 interleaveing のオン/オフを可能にするオプショ ンを追加しました。XF86Config の Device セクションは以下の通りです: Option "pci_burst_on" Option "pci_burst_off" Option "w32_interleave_on" Option "w32_interleave_off" o ICS5341 プログラマブルクロックをサポートしました。有効にするために は、XF86Config ファイルの Device セクションに以下の行を追加してくだ さい: Ramdac "ics5341" ClockChip "ics5341" o W32 サーバ が起動時にクラッシュしたり、終了時に無限ループに陥る問題 を修正しました。 o *いくつかの描画のバグを修正しました。 3.10. AGX サーバ o AGX-010 チップでクロックの検出を修正しました。 3.11. I128 サーバ o Number Nine Imagine 128 カード対応の新しいサーバが含まれました。現 在このサーバはアクセラレーション機能を使用していません。 o Series 2 カードをサポートしました。 o 8MB カードをサポートしました。 3.12. TGA サーバ o *DEC 21030 (TGA) 対応の新しいサーバが含まれました。これは Alpha マ シンでのみ利用可能です。現在このサーバはアクセラレーション機能を使 用していません。 3.13. SVGA/VGA16/Mono サーバ o これらのサーバ用の PCI バス検出を追加しました。問題がある場合は、次 の行を XF86Config ファイルの Device セクションに追加することで無効 にすることができます: Option "no_pci_probe" 3.14. VGA16 サーバ o StaticGray visual モードが動作しない問題を修正しました。 3.15. ET3000 ドライバ (VGA16 サーバ) o VGA16 に ET3000 driverを追加しました。 3.16. Trident ドライバ (SVGA サーバ) o SVGA サーバで TGUI9440 が完全対応しました。 o trident ファミリーの各チップについて大幅にアップデートしました。 o TGUI9660/9680 チップに完全対応しました。 o 詳細は、このリリースに含まれる README.trident を参照してください。 3.17. Ark ドライバ (SVGA サーバ) o Ark ドライバは ARK2000MTを認識しますが、ARK2000PVとみなして動作しま す。 o XF86Config中でRamdac を指定しないと、サーバが異常終了する問題を修正 しました。 o クロックチップICS5342 (Diamond Stealth64 Graphics 2001 シリーズで使 用されている) をサポートしました。これを使用するには、以下の行 をXF86Configの Device section に追加してください: Ramdac "ics5342" ClockChip "ics5342" Clocks の行は XF86Config 中に記述しないでください。 o 2M VRAMのARK2000PV カードで画面が移動する問題を修正しました。 o *一部の基本的な BitBlt アクセラレーションを追加しました。 o *一部のカードやRAMDACで24bpp packed pixelモードに対応しました。 o *メモリアクセスの帯域の問題を修正しました。 o *ハードウェアカーソルをサポートしました。 3.18. ET6000 ドライバ (SVGA サーバ) o *このドライバはメモリのリニアマッピングや 16bpp,24bpp,32bpp モード に対応しました。ただし、これらの機能はW32 acceleratedサーバではまだ 対応していませんのでご注意ください。 3.19. Alliance ProMotion ドライバ (SVGA サーバ) o Alliance ProMotion 6442 ドライバを追加しました。(Alliance Semiconductor社より) これはまだ十分にテストしていません。 3.20. NVidia NV1 / SGS Thomson STG2000 ドライバ (SVGA サーバ) o *NV1/STG2000 ドライバを追加しました。このチップセットはDiamond Edge 3D カードで使用されています。これは非常に新しいドライバなのでベータ 版と考えてください。8bppと16bppに対応しています。 3.21. Matrox Millennium ドライバ (SVGA サーバ) o *Matrox Millennium (mga2064w) ドライバを追加しました。 非常に新しい ドライバなのでベータ版と考えてください。 8bpp, 16bpp, 24bpp,32bppに 対応しています。このチップセットのアクセラレーション機能は現段階で は非常に限定的な範囲でのみ使用しています。 3.22. Cirrus ドライバ (SVGA サーバ) o CL-GD5446, CL-GD5462,CL-GD5464に対応しました。 o CL-GD7543に対応しました。 o ラップトップ用チップセット CL-GD754x シリーズに対応しました。しか し、このリリースに含まれるものは壊れています。 o プログラマブルクロックの設定が不安定だったのを改良しました。 o *一部の FIFO の設定が不安定だったのを修正しました。 o *CL-GD54xx で 24bpp packed pixel モードに対応しました。 o *1MB 5434 の 16bpp での問題を修正しました。 3.23. SiS ドライバ (SVGA サーバ) o SiS 86C201 PCI グラフィックカードに対応しました。 o 256色モードに対応しました。 o チップセットとして"sis86c201"を指定すれば、SiS 86c202と86c205 もあ る程度動作します。 3.24. Chips and Technologies ドライバ (SVGA サーバ) o このドライバを、大幅に書き直しました。 o 65546, 65548, 65550, 65554に対応しました。 o 65530以降のチップでリニアアドレッシングに対応しました。 o 65545以降のチップで16bppと24bpp (packed) に対応しました。 o 65545, 65546, 65548, 65550のチップで、BitBLTやその他のアクセラレー ション機能に対応しました。 3.25. ALI ドライバ (SVGA サーバ) o このドライバで、インターレースモードも動作するようになりました。 3.26. ATI ドライバ (SVGA サーバ) o Mach64 の対応について改良しました。 o ドライバの名称を "vgawonder" から "ati"へ戻しました。 o 最近の多くの Mach64カードに対応しました。 o "undoc_clocks" オプションを削除しました。これを使用していた方は、 XF86Config ファイルから削除してください。 o VGA Wonder V3 ボードでのカラーマップの問題を修正しました。 3.27. WD90C24 ドライバ (SVGA サーバ) o 高いクロックで雪が降ったような画面になる問題を修正しました。 3.28. Compaq AVGA ドライバ (SVGA サーバ) o このリリースで Compaq AVGA は動作しないのと、だれも修正する意志がな いので無効化しました。 3.29. Hercules mono ドライバ o このリリースではHercules mono ドライバは動作しないのと、すぐに修正 できない見通しなので無効化しました。 3.30. クライアント/ライブラリの変更点 o xtermでほとんどの vt220/vt320 のエスケープシーケンスに対応しまし た。 o xtermで ddterm のエスケープシーケンスに対応しました。 o xtermのtermcapとterminfoのエントリを新しく提供される機能に合うよう にアップデートしました。これらのエントリは旧バージョンのxtermと完全 な互換性はありません。 o BSD OSでxdm セッションの扱いに問題があったのを修正しました。 o libXtとlibX11でセキュリティ問題を引き起こすバッファのオーバランの問 題を修正しました。少なくともこれらの1つは、SUIDされたxtermを不正に 利用することができました。 o ほとんどの BSD システムで、xtermがPOSIX termio に対応しました。これ によってCOMPAT_43オプションを付けてカーネルを構築する必要はなくなり ました。 o X11R6.1への変更の一部として、libX11, libXaw, libXext, libXtst の共 有ライブラリのリビジョンが 6.1 へとアップしました。 o XFree86独自のextension のクライアント用ライブラリとスクリーンセーバ 用ライブラリは別ライブラリに分離しました。前バージョンのlibXExExt は削除しました。 o xtermがデフォルトでカラー対応になりました。 xterm の国際化 (I18N) を改善しました (X11R6.1 化の一部)。 旧バージョンのいろいろなカラ ーxterm を使用していた方は、ぜひこのバージョンを試して、問題点をお 知らせください。 o xdpyinfo をアップデートして、XinputとXFree86 extension に関してより 詳しい情報を出力するようにしました。 o スクリーンセーバの拡張的なパラメタの設定/確認を xsetに追加しました (以前はxvidtuneにありました)。 また、xsetでは、キーリピートのパラメ タの設定もできるようになりました。 o 以下の新しいクライアントを追加しました: o dga -- XFree86-DGA extensionのテストプログラム o xsetmode, xsetpointer -- XInput で使用するプログラム o xdm のセキュリティ問題を修正する X コンソーシアムの R6 fix-13 を含 んでいます。 o Unixware 2.x に対応するためにxconsoleをアップデートしました。 o KOI80R用に XNLS サポートに KOI8-Rを追加しました。 o xrdb で、動的に文字列領域を割り当てる際にオーバランしないようにしま した o xterm のメモリオーバランの問題を修正しました。 o "AllowNullPasswd" リソースをxtermに追加しました。 o X コンソーシアムの R6 fix-13 でlibXtのバグを修正しました。 3.31. xf86config ユーティリティ o IBM RGB Ramdacs の不正な取り扱いを修正しました。 3.32. SuperProbe o C&T 65548, Cirrus CL-GD7543/1, AT&T 20C409, AT&T20C499 を検出するよ うにするとともに、ET4000/W32 の不正な検出を修正しました。 o Mach64 カードの検出を大幅に改良しました。 o Trident のカードの検出を改良しました。 o SiS, ARK と S3 ViRGE カードを検出するようにしました。 3.33. フォント o キリル文字フォントをアップデートしました。 4. XFree86 3.2 Release のインストール The XFree86 3.2 のバイナリは、アップグレードとしてでなく、完全版として 配布されます。 以下に XFree86 3.2 の構成を示します。OSによって多少のバリエーションが ある場合もあります。 以下のものはどのようにインストールする場合でも必要です: preinst.sh インストール前に実行するスクリプト postinst.sh インストール後に実行するスクリプト X32bin.tgz クライアント、ランタイムライブラリ、app-defaults ファイル X32doc.tgz ドキュメント X32fnts.tgz 75dpi, misc, PEX フォント X32lib.tgz 実行時に必要なデータファイル X32man.tgz マニュアルページ X32set.tgz XF86Setup ユーティリティ X32VG16.tgz 16 色 VGA サーバ (XF86Setup で必要とします) 以下のものは新規にインストールする場合に必要で、旧バージョンが存在する 場合はオプショナルです: X32cfg.tgz xinitとxdm用のサンプルの定義ファイル 注意: カスタマイズ済みの xinitやxdmの定義ファイルがある場合、旧バー ジョンに X32cfg.tgzをインストールする際は十分注意してくださ い。X32cfg.tgzをインストールすると、すでにあるファイルに上書きします。 カスタマイズ済みのファイルがある場合、 X32cfg.tgzをインストールする必 要はありません。 以下の X サーバは PC/AT 用です。 VGA16サーバだけでなく、少なくとも一 つハードウェアに適合するものを選んでください。VGA16 サーバは新しい設定 ユーティリティ (XF86Setup) で必要です。 X328514.tgz 8514/A サーバ X32AGX.tgz AGX サーバ X32I128.tgz I128 サーバ X32Ma32.tgz Mach 32 サーバ X32Ma64.tgz Mach 64 サーバ X32Ma8.tgz Mach 8 サーバ X32Mono.tgz Mono サーバ X32P9K.tgz P9000 サーバ X32S3.tgz S3 サーバ X32S3V.tgz S3 ViRGE サーバ X32SVGA.tgz SVGA サーバ X32VG16.tgz 16 色 VGA サーバ (XF86Setup でこのサーバは必要です) X32W32.tgz ET4000/W32, ET6000 サーバ 以下の X サーバは Alpha 用です。 X32TGA.tgz DEC 21030 (TGA) サーバ 以下の X サーバは PC98 用です。PC98 を使用している方はハードウェアに適 合するものを選んでください。 PC98が何であるかわからない方には、これら は必要ありません。 X329NS3.tgz PC98 NEC(S3) サーバ X329SPW.tgz PC98 PCSKB-PowerWindow(S3) サーバ X329LPW.tgz PC98 PowerWindowLB(S3) サーバ X329EGC.tgz PC98 EGC(generic) サーバ X329GA9.tgz PC98 GA-968V4/PCI(S3 968) サーバ X329GAN.tgz PC98 GANB-WAP(cirrus) サーバ X329480.tgz PC98 PEGC-480(generic) サーバ X329NKV.tgz PC98 NKV-NEC(cirrus) サーバ X329WS.tgz PC98 WABS(cirrus) サーバ X329WEP.tgz PC98 WAB-EP(cirrus) サーバ X329WSN.tgz PC98 WSN-A2F(cirrus) サーバ X329TGU.tgz PC98 TGUI サーバ 以下のものはオプショナルです。 X32f100.tgz 100dpi フォント X32fcyr.tgz キリル文字フォント X32fnon.tgz その他のフォント (中国語、日本語、韓国語、ヘブライ語) X32fscl.tgz スケーラブルフォント (Speedo,Type1) X32fsrv.tgz フォントサーバ、定義ファイル X32prog.tgz X のヘッダファイル、config ファイル、コンパイル時に必要なライブラリ X32lkit.tgz X サーバのリンクキット X32lk98.tgz PC98 用 X サーバのリンクキット X32nest.tgz ネスト (入れ子) X サーバ X32vfb.tgz 仮想フレームバッファ X サーバ X32ps.tgz ドキュメントの PostScript 版 X32html.tgz ドキュメントの HTML 版 インストール済みの XFree86 がある場合、 作業を始める前に /usr/X11R6 の バックアップを必ず取ってください。標準的なインストールの手順では存在す るXFree86に上書きしてしまいます。 新規にインストールする場合は、/usr/X11R6のディレクトリを作成し、必要な .tgz ファイルを展開します。/usr に十分な空き容量がない場合は、ほかの場 所にディレクトリを作成し、シンボリックリンクを張ってください。 例: /homeにディレクトリを作る場合: mkdir /home/X11R6 ln -s /home/X11R6 /usr 次にインストール前用スクリプトを実行します。このスクリプトは予備的にシ ステムをチェックします。 一部の OS ではインストールを進める前にいくつ かのシステムプログラムをインストールするように指摘するかもしれません。 また、このスクリプトはインストール時に問題を起こす可能性のある古いファ イルや, シンボリックリンクを削除します。 preinst.sh スクリプトを/var/tmpにコピーします。そして、 /usr/X11R6 に 移動し、実行します: cd /usr/X11R6 sh /var/tmp/preinst.sh /usr/X11R6に移動し、rootになり、それぞれのファイルについて以下のように します: gzip -d < X32file.tgz | tar vxf - 一部の OS では、"Broken Pipe" とメッセージが出力される場合があります。 これに類するもの以外にメッセージがでない場合、問題なく無視できます。注 意: このインストール中には、Xを実行していてはいけません。Xを実行してい るとインストールに失敗したり、Xのセッションがクラッシュしたりします。 NetBSD FreeBSD を使用している場合、より確実に (強くおすすめする方法で す) gzip -d < X32file.tgz | tar -v -x --unlink -f - GNU cpio (Linux はそうなっています) や SVR4 cpioでは、より確実に (強く おすすめする方法です) .tgz を以下のように展開することができます: gzip -d < X32file.tgz | cpio -i -v -d -u -H ustar 必要な.tgz ファイルを展開し終えたら、postinst.sh スクリプト を/var/tmpにコピーし、/usr/X11R6 に移動し、実行します: cd /usr/X11R6 sh /var/tmp/postinst.sh ldconfig を使用するOS (Linux, FreeBSD,NetBSDなど) では、インストール 後ldconfig を実行するか、リブートします。FreeBSD や NetBSDで は、ldconfig は、引数を取ります。特に、少なくともコマンドライン で/usr/lib と/usr/X11R6/lib を含めます。ブート時に ldconfigがどのよう な引数を取っているか/etc/rc を見て確認してください。 $Id: XF86.hlp,v 220.10 1997/03/14 08:36:49 hosokawa Exp $