Ktai Location マニュアル
プラグイン配布サイト: http://wppluginsj.sourceforge.jp/ktai_location/
概要
Ktai Location は、携帯電話で測位した情報、添付写真の EXIF データーに埋め込まれた GPS 情報、本文に記入した地名などから位置情報 (緯度・経度) をメタデーターとして保存するプラグインです。取り出した位置情報は、"Lat_Long" という名前のカスタムフィールドとして保存します。Geo プラグインのインストールは不要です。なお、測位系は WGS84 に変換します。
携帯電話は以下の位置情報サービスに対応しています。
"Lat_Long" カスタムフィールドに格納された位置情報は、拙作の Lightweight Google Maps プラグインで利用できます。
このプラグインは、wp-eznavi から「実験的実装」を分離して機能を整理したものです。
対応環境
- WordPress 2.0 以降。2.5 系統も対応しています。
- PHP 4 以降。ただし、動作確認は PHP 5.2.x で行なっていますので、それ以前のバージョンによって動かないかもしれません。PHP 5.0.x, 5.1.x をご利用の場合は、自己責任にてご利用をお願いします。
- PHP の EXIF 拡張モジュール。ほとんどの環境では --enable-exif オプション付きで PHP がコンパイルされているはずなので問題ないでしょう。そうでない場合は EXIF 読み取り機能が使えません。位置情報 URL 読み取り機能だけ有効となります。
- Geocoding を使う場合、サーバーから Google Maps API にアクセスできることが必要です。ファイアーウォール内で外部アクセスに制約がある場合は、使えないかもしれません。
設置方法
- 現在、Geo プラグイン、wp-eznavi プラグイン、Plug 'n' Play Google Map プラグイン等を利用している場合は、機能の競合の可能性があるため、無効にしてください。
- プラグインをダウンロードして展開します。
- Lightweight Google Maps プラグイン (バージョン 0.9.0 以降) を利用している、もしくは、Geocoding 機能を使わない場合、そのまま ktai_location.php ファイルを FTP ソフト等でプラグインディレクトリーに転送します。
Lightweight Google Maps プラグインを使用しておらず、かつ、Geocoding 機能を使う場合は、Google Maps API キーをプラグイン本体に記入します。33行目の define 文のコメントを外し、XXXXXXXXXX 部分に取得した API キーを記入します。Google Maps API を持っていない場合、取得してください。
- Ktai Location プラグインを有効にします。
- Geo プラグインを使っていた場合は、Lightweight Google Maps プラグインの設定画面で、位置情報を "Lat_Long" カスタムフィールドに変換してください。もしくは、mysql コマンドライン (phpmyadmin の SQL 直接入力でも可) で以下のコマンドを実行してください (テーブル名 wp_postmeta は各自の環境に合わせて調整してください)。
DELETE FROM wp_postmeta WHERE meta_key = '_geo_location' AND meta_value = ',';
UPDATE wp_postmeta SET meta_key = 'Lat_Long' WHERE meta_key = '_geo_location';
使用方法
- ◆au 携帯電話の場合
- カメラを起動してから、GPS 情報付加→付加する→現在地、とメニュー選択すると測位を行います。その後、写真撮影すると位置情報付きの写真が撮影できますので、その写真を添付してモブログ投稿します。先に写真撮影して、GPS 情報付加しても構いません。
または、EZナビウォークの「現在地メール」機能を使って、位置情報付きのメールを作ります。あとは、題名・添付写真・本文を入力してメール投稿します。「[GPS情報URL]」の文字列は残っていても、投稿時は見えないよう処理されます。
- ◆ドコモ携帯 (GPS 対応) の場合
- カメラを起動してから、位置情報付加→現在地確認すると測位を行います。その後、写真撮影すると位置情報付きの写真が撮影できますので、その写真を添付してモブログ投稿します。
もしくは、iエリアの「地図を見る」機能で現在地を測位して地図を表示できますので、ここから「URL 付きメール作成」します。
- ◆ドコモ携帯 (GPS なし) の場合
- iエリアの「地図を調べる」機能で、iMapFan/iマピオン/ゼンリン のいずれかのサービスを選択します。
- 周辺にあるランドマークの一覧が出ますから、最寄りのものを選んで地図を出します。
- 「URL 付きメール作成」すると位置情報付きのメールを作ることができますので、題名・添付写真・本文を入力してメール投稿します。
- ◆ソフトバンク携帯 (GPS 対応) の場合
- S!GPS ナビの「現在地メール」機能を使って、位置情報付きのメールを作ります。あとは、題名・添付写真・本文を入力してモブログ投稿します。URL の前の「地図表示: 」や「[GPS情報]」の文字列は残っていても、投稿時は見えないよう処理されます。
なお、対応している URL は NAVITIME およびゼンリン its-moNavi の URL だけです。
- ◆GPS 対応デジカメ
- GPS と連動できるデジタルカメラの場合、撮影した写真をパソコンに取り込み、ウェブログにアップロードした後、写真を「画像にリンクする」状態で本文に貼り込んでください (サムネールをクリックしたら写真のみが出るようにする)。そうして投稿すると位置情報が読み取られます。「ページへのリンク」では位置情報が読めません。
- ◆地名から緯度・経度を割り出す (Geocoding)
- 投稿本文の任意の場所において、地名や住所を [geo]〜[/geo] というタグで囲みます。こうすると、Google Maps API を利用して緯度・経度に変換します。投稿結果からは [geo] タグは削除されます (タグの中身は残ります)。候補がなかったり、Google API の反応がなかった場合、[geo] タグは削除されるものの、(タグの中身である) 地名の後ろに、以下のようなエラー表示が付加されます。
(Geocoding error: XXX)
(Geocoding no response)
注意事項
- 位置情報の読み取りは投稿の公開時および編集時です。ただし、すでに "Lat_Long" カスタムフィールドが存在する場合は、位置情報を読み取らず、既存のフィールドをそのままにします。
- 位置情報 URL や GPS 情報つき写真を差し替えたなど、"Lat_Long" フィールドを更新したい場合は、まず既存の値をすべて削除してから、投稿を編集・保存してください。
- 位置情報 URL、GPS 情報を持つ写真、 [geo]〜[/geo] で囲んだ地名が複数ある場合、すべての位置情報について "Lat_Long" フィールドが生成されます。ただし、同一地点の位置情報は無視されます。「同一地点」とは、緯度・経度の百分率値を小数以下11ケタ目で四捨五入した値が同一である場合です。
- Geocoding の結果が複数候補ある場合、Google が一番上位に回答した地点1か所だけを採用します。
- "Lat_Long" フィールドの生成順序は、位置情報 URL、写真 の GPS 情報、地名からの Geocoding 結果の順です。
wp-eznavi との相違点
- 保存する位置情報は Geo プラグインとは非互換になりました (フォーマットはほぼ同一ですが;-)。このため Geo プラグインをイントールしても無意味です。
- 設定画面はなくなりました。
- デフォルトで、位置情報 URL は隠されるようになっています (スタイルシートの display:none を適用)。このため、位置情報 URL にアンカータグを適用する機能も削除しました。
- wp-otenki と連携する「実験的実装」は別プラグイン KtaiLoc2otenki として分離しました。
改版履歴
- ver 0.99 (2008-04-29)
- "Lat_Long" フィールドが存在しない場合は、投稿の編集時にも位置情報を読み取るようにしました。(従来は隠し機能でした)
- Ktai Style, Mobile Eye+ で閲覧したときは、位置情報 URL を削除するようにしました。(ただし、Ktai Style にはすでに同機能が実装されています)
- Ktai Entry, MobG, wp-mb_mail でメール投稿した場合、写真の GPS 位置情報が読み取られないことがある不具合を修正しました。
- ver 0.98 (2007-08-12)
- MapFan の「ここです!メール」に対応しました。
- WordPress 2.0 系列で、位置情報 URL を div で囲む処理がされないバグを修正しました。
- ver 0.97 (2007-03-13)
- ほかに本文の内容を修正するようなプラグイン (拙作の Force Wave Dash 等) と併用したとき、位置情報 URL が隠されないバグを修正しました。
- ver 0.96 (2007-03-05)
- いくつかのバグを修正しました。
- S!GPS で、機種によって位置情報 URL が読めない可能性があるバグ。
- ドコモ iエリアで、位置情報URLの直前の行が隠されてしまう可能性があるバグ。
- ファイアーウォールの中など、Google Maps API にアクセスできない場合にプラグインがエラーで停止するバグ。
- ver 0.95 (2007-02-26)
- 地名や住所から緯度・経度を求める機能 (Geocoding) を追加しました。
- バージョン体系を変更して、ドットを1つだけ使うスタイルにしました。従来通りならば今回のバージョンは 0.9.5 となりますが、それを 0.95 とします。
- ver 0.9.2 (2007-02-17)
- ドコモ GPS 搭載機種で動作しなかったバグを修正しました。
- 作者サイトの URI を変更しました。
- ver 0.9.1 (2007-02-13)
- S!GPS において NAVITIME の URL を送出する機種にも対応しました。
- ver 0.9.0 (2007-01-28)
- 複数の位置情報がある場合、すべて Lat_Long カスタムフィールドに保存するようにしました。
- ドコモ GPS 搭載機種、S!GPS 搭載機種に対応しました。
- 画像の EXIF GPS 情報が TOKYO 測位系で、かつ GPS Altitude (高度) がセットされている場合、より厳密な変換式を利用するようにしました。
- ver 0.8.0 (2007-01-24)
- NAVITIME に対応。配布サイトを WordPress Plugins/JSeries に変更しました。
- ver 0.7.1 (2007-01-19)
- 記事中に img タグがあるとき、その画像ファイルを読み取る処理を改善して、ファイルにアクセスできない現象に対処しました。
- ver 0.7.0 (2007-01-18)
以上