13.4.1 単純型
本節では、すべての単純型を説明します。
sexp
-
値は、表示したり読み取れるならば、任意のLispオブジェクトでよい。
使用する型をより限定する手間を省きたければ、
任意のオプションに対するデフォルトとして、
sexp
を使うことができる。
integer
-
値は整数である必要があり、カスタマイズバッファではテキストで表示する。
number
-
値は数である必要があり、カスタマイズバッファではテキストで表示する。
string
-
値は文字列である必要があり、
カスタマイズバッファでは、その内容だけを表示し、
文字`"'で区切ったり、`\'でクォートしない。
regexp
-
string
と同様であるが、
文字列は正規表現である必要がある。
character
-
値は文字コードである必要がある。
文字コードは実際には整数であるが、
この型では、数として表示するのではなく、
文字としてバッファに挿入してその値を表示する。
file
-
値はファイル名である必要があり、M-<TAB>で補完できる。
(file :must-match t)
-
値は既存のファイル名である必要があり、M-<TAB>で補完できる。
directory
-
値はディレクトリ名である必要があり、M-<TAB>で補完できる。
hook
-
値は関数のリスト(あるいは、単一の関数。ただし、この使い方は廃れている)
である必要がある。
このカスタマイズ型は、フック変数に使用する。
フックに使う推奨される関数のリストを指定するために、
フック変数の
defcustom
で:options
キーワードを使用できる。
see Variable Definitions。
symbol
-
値はシンボルである必要がある。
カスタマイズバッファでは、シンボルの名前を表示する。
function
-
値はラムダ式か関数名である必要がある。
関数名の場合、M-<TAB>で補完できる。
variable
-
値は変数名である必要があり、M-<TAB>で補完できる。
face
-
値はフェイス名を表すシンボルである必要があり、M-<TAB>で補完できる。
boolean
-
値は真理値、つまり、
nil
かt
である必要がある。
choice
とconst
を同時に使うと(次節参照)、
値はnil
かt
である必要があることを指定し、
さらに、どちらの値がどの選択肢に合うかを記述するテキストを
指定できることに注意。