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11.3 ユーザ・プログラムへのシグナルの通知

signal signal
実行を停止した箇所からユーザ・プログラムを再開させますが、 すぐにsignalで指定されるシグナルを通知します。 signalには、 シグナルの名前または番号を指定できます。 例えば、 多くのシステムにおいて、 signal 2signal SIGINTはどちらも、 割り込みシグナルを通知する方法です。

一方、 signalが0であれば、 シグナルを通知することなく実行を継続します。 ユーザ・プログラムがシグナルのために停止し、 通常であれば、 continueコマンドによって実行を再開するとそのシグナルを検知してしまうような場合に便利です。 `signal 0'を実行すると、 プログラムはシグナルを受信することなく実行を再開します。

signalを実行した後、 <RET>キーを押しても、 繰り返し実行は行われません。

signalコマンドを実行することは、 シェルからkillユーティリティを実行するのと同じではありません。 killによってシグナルを送ると、 GDBはシグナル処理テーブルによって何をするべきかを決定します (see Signals)。 一方、 signalコマンドは、 ユーザ・プログラムに直接シグナルを渡します。