2.2 厳密さ
Automakeは,GNUパッケージの管理者が使用することを目的としていますが,
使用したいけれども,すべてのGNU規約を使用したいわけではない人たちをも
受け入れる努力をしています.
このため,Automakeは三つの厳密さのレベルをサポートします — 厳
密さとは,Automakeに調査させる標準への適合度を示すものです.
有効な厳密さのレベルは以下のとおりです.
- `foreign'
-
Automakeは,適切な処理のため絶対に必要なものだけを調査します.例えば,
GNUの標準はNEWSファイルが存在することを必要としますが,このモー
ドで必要ではありません.この名前(foreign)は,本来はGNUプログラムのため
にAutomakeを使用して欲しいのでこのように名付けられています.これらの緩
い規則は標準的な操作様式ではありません.
- `gnu'
-
Automakeは,パッケージがGNUの標準に準拠しているかどうか — 可能な限り
— 調査します.これはデフォルトです.
- `gnits'
-
Automakeは,まだ書かれていないGnits standardsに準拠しているかど
うかを調査します.これらはGNUの標準に基づいていますが,より詳しく記述
されています.Gnits standardsの貢献者でない場合,Gnits standardsが実際
に発表されるときまで(発表されることはないかもしれませんが),このオプショ
ンの使用を避けるよう推奨します.
厳密さのレベルの正確な意味についての詳細は,Gnitsを参照してくだ
さい.
Automakeには,厳密さに似ていますが異なる扱いを受ける,特殊な“cygnus”
モードもあります.このモードは,“Cygnus”形式のツリー(例えば,GCCツリー)
に配置するパッケージで役に立ちます.このモードの詳細は,Cygnusを
参照してください.