Infoファイルがinfoディレクトリに無い場合,その場所を指定する三つ の方法があります.
Info-directory-list
変数にそのディレクトリ名の指定を加えてください.
この変数は,Emacsにdirファイルを探す場所を伝えます(ファイルは
dirと名付ける必要があります).Emacsは,それぞれリストアップされた
ディレクトリからの,dirと名付けられたファイルをマージします.
(Emacsバージョン18では,Info-directory
変数で一つのディレクトリ名
のみ設定することが可能です.)
INFOPATH
環境変数で指定してください.(この環境変数を設定した人だけ,
この方法で指定した場所のInfoファイルを見つけることができます.)
例えば,/home/bob/infoディレクトリのテストファイルにたどり着くよ うに,標準dirファイルのメニューに,以下のように項目を加えることも 可能でしょう.
* Test: (/home/bob/info/info-test). Bob's own test file.
この状況では,info-testファイルの絶対的なファイル名は,メニュー項 目の二番目の部分に書かれます.
別の方法として,.emacsファイルに以下のように書くことも可能でしょ う.
(require 'info) (setq Info-directory-list (cons (expand-file-name "/home/bob/info") Info-directory-list))
これは,Emacsにシステムのdirファイルを,/home/bob/infoディ
レクトリのdirファイルとマージするよう伝えます.このためInfoは,
/home/bob/info/dirファイルのメニュー項目のように,
/home/bob/info/info-testファイルをリストアップします.Emacsは,
M-x infoを最初に実行したときのみマージするので,既にinfo
を
実行しているEmacsのセッションでInfo-directory-list
設定したい場合,
Emacsにdirファイルを再構成させるため(setq Info-dir-contents
nil)
する必要があります.
最後に,.cshrc,.profileや,autoexec.batのような,
シェルのスタートアップファイルでINFOPATH
環境変数を設定することで
Infoに探す場所を伝えることが可能です.シェルコマンドインタプリタとして
sh
やbash
のようなBourne互換シェルを使用している場合,
INFOPATH
環境変数を.profile初期化ファイルで設定します.しか
し,csh
やtcsh
を使用している場合,.cshrc初期化ファイ
ルで変数を設定します.MS-DOS/MS-Windowsシステムでは,INFOPATH
を
autoexec.batファイルかレジストリで設定する必要があります.それぞ
れのシェルで構文は異なります.
INFOPATH
変数を以下のようにして設定します.
setenv INFOPATH .:~/info:/usr/local/emacs/info
INFOPATH=.:$HOME/info:/usr/local/emacs/info export INFOPATH
set INFOPATH=.;%HOME%/info;c:/usr/local/emacs/info
`.'は,通常カレントディレクトリを示します.Emacsは,INFOPATH
環境変数をEmacs自身のInfo-directory-list
変数の初期化に使用します.
スタンドアローンのInfoリーダーは,INFOPATH変数でリストアップされた
あらゆるディレクトリのdirという名のファイルを,`(dir)Top'と
呼ばれるノードに現れる単一のメニューにマージします.
しかし,INFOPATHを設定しても,最後の文字がコロン
2の
場合,これはデフォルトの(compiled-in)パスに置換されます.これは,全ての
標準の場所をリストアップすること無く,新しいディレクトリでデフォルトのパ
スを増やす方法となります.例えば以下のようにします(sh
構文使用).
INFOPATH=/local/info: export INFOPATH
これで,/local/infoが最初で,それから標準ディレクトリを探します. 最初や二重のコロンは,特別扱いしません.
Info-directory-list
やINFOPATHで利用する独自のdirファ
イルを作成するとき,既存のdirファイルをコピーから初め,`*
Menu:'以下のテキストを必要な項目で置換するのが最も簡単な方法です.その方
法では,Infoが必要とする句読点と特別なCTRL-_文字が残ります.