Momonga Linux x86_64-live CD の使い方 0. 動作環境について Momonga Linux x86_64-live を動作させる為には、384MB 以上のメモリが必要です。それ以下の場合にはエラーが発生起動しない可能性がありますので、ご注意下さい。 1. ブート Momonga Linux x86_64-live CD を入れ、コンピューターを起動します。 ※BIOSの設定のboot orderで、CD-ROMから先に起動されることを確認してください。 CDよりブートが始まり暫くすると boot: のプロンプトが表示されます。(10秒経過すると、自動的に グラフィカルログインモードでの起動が開始されます) ここでエンターキーを押下するとMomonga Linux x86_64-live の起動が開始されます。 下記の入力を行うことで、起動時のランレベルを変更することができます。 linux: : グラフィカルログイン text : テキストログイン single: シングルユーザーモード option として toram とすると、ram 内に全てをコピーして起動します。起動に時間がかかる様になりますが、アプリケーション起動時にcd からの読み込みが無くなります。この option を利用する為には、最低 1GB 程度のメモリが必要です。メモリが足りない状態で toram のoption を利用すると途中で kernel panic を起こし、起動しない可能性があります。また、使用するアプリケーションによっては、メモリが不足してしまう可能性がありますので、ご注意下さい。 使用例 boot: linux toram 2. 環境設定 ・グラフィカルログイン時のディスプレイ設定 起動後、しばらく待つと、画面の表示が切り替わり、ディスプレイの設定 というダイアログが表示されます。 ご利用の環境に合わせて設定を行ってください。 TV out等を持つシステムの場合、デュアルヘッド設定が自動的に有効になる可能性がありますので、 適宜設定を変更してください。 ・キーボードの設定 次に、Keyboard Selection という画面が表示されます。 ご利用の環境に合わせてキーボードを選択してください。 上下キーで選択し。Tabキーを押し、 “OK”にカーソルを合わせ、エンターキーを押します。 ※デフォルトで、“U.S. English”が選択されていますが、Jキー を押下すると カーソルが“Japanese” に移動します。 ・ネットワークの設定 ネットワークの設定は、DHCPによる自動設定が行われます。 DHCPサーバが無い環境でご使用になる際には、ログイン後、下記のコマンドにより、設定を行ってください。 # netconfig # /etc/init.d/network restart ※ネットワークに関する値が不明な場合はネットワーク管理者等に問い合わせて下さい。 3. ログイン 環境設定が完了し、暫く待つと、“Welcome to livecd” と表示され、Username の入力画面になります。 初期設定されているアカウントは以下になります。 Username: momonga Password: momonga root ユーザのパスワードは以下になります。 Password: momonga ログインする際の、言語(Language)、ウインドウ・マネージャ(Session)、かな漢字入力方法(Xim) はデフォルトはそれぞれ、ja_JP.EUC-JP, gnome, SCIM となっています。 また、アカウント momonga は、sudo コマンドによりパスワード入力無しで root 権限でのコマンドが実行出来るように設定されています。注意して使用下さい。 4. 【重要】システム終了方法 Momonga Linux x86_64-live を終了させる場合には、事前に手動でマウントを行ったファイル・システムのマウント解除を行う必要があります。手動でHDD、USBメモリ等のマウントを実行された場合は、ご注意下さい。 端末(Terminal)を起動して df コマンドを実行します。 df コマンドの出力で "Filesystem" が tmpfs 以外のファイル・システムが表示された場合は、そのファイル・システムを全てマウント解除(umount)してください。 tmpfs以外のファイル・システムが全てマウント解除されている事を確認し、端末上で、 sudo /sbin/halt と入力し、システムを終了するようにして下さい。 5. 【重要】既知の問題 ・起動時にudevの起動に失敗するメッセージが表示される場合があります。 ・system-config-network コマンドが動作しません。 6. Momonga Linux x86_64-live の利用にあたっての注意点 ・かな/漢字変換のON/OFFの切り替えは、Shift+Spaceキーを同時に押下、または“全角/半角”キーを押下することで変更できます。 ・本CDは、developer releaseです。2006年3月時点での Momonga Linux のtrunk(開発版)をそのまま収録していますので、細かな不具合が多々あると思いますが、ご了承下さい。今後は次期Momonga のリリースに併せて安定版のLiveCDを提供していく予定です。 7. Momonga Linux x86_64-liveのハードディスクへの install の方法 0, Momonga Linux LiveCD installerについて Momonga Linux LiveCD の環境をHDDにコピーし、HDDから起動可能にする作業を簡易化するためのスクリプトが添付されています。 この Momonga Linux LiveCD installer (以下 installer) は開発段階です。不具合は多々あると思いますが、発見された場合は ML にて、不具合の報告等をお願い致します。 ※MLに関しては、http://www.momonga-linux.org/mailinglist.html.ja をご覧下さい。 また、本ドキュメントは、ある程度 Linux の操作に関する知識をお持ちの方を対象としています。 installerの使用によって生じた損害に対して、Momonga Project は責任を負いません。 1, 使用の前準備 installer の実行前に、インストール先のHDDのパーテションを用意する必要があります。 なお、以下のコマンドは、全てrootユーザで実行してください。 1) インストール先のHDDの認識 まずは LiveCD で起動した状態で インストール先のHDDが認識されているか確認してください。 dmesg /sbin/fdisk -l /dev/sda などで確認できます。 HDDが見えない場合、ハードディスクが接続されているデバイスのドライバーを、手動でロードしてください。 /sbin/modprobe aic7xxx など 2) HDDへのパーテションの作成 /boot を /dev/sda1、/ を /dev/sda2、/home を /dev/sdb1 swapを /dev/sda3 としてを使用るる場合、下記のように、パーテションの作成を実行してください。 /sbin/fdisk /dev/sda ※/dev/sda1, /dev/sda2, /dev/sda3 を作成。/dev/sda3 は ID 82 (Linux swap)に設定する。 /sbin/fdisk /dev/sdb ※/dev/sdb1 を作成。 3) ファイル・システムの作成 / を ext3、/boot を ext2、/home を xfs としてを使用るる場合、下記のように、ファイル・システムの作成を実行してください。 /sbin/mkfs.ext2 /dev/sda2 /sbin/mkfs.ext3 /dev/sda1 /sbin/mkfs.xfs /dev/sdb1 4) 作成したパーテションのマウント installer は /install 以下にマウントされたハードディスクに対し、ファイルのコピーを行います。下記のように、マウントを実行してください。 mount -t ext2 /dev/sda2 /install mkdir -p /install/{boot,home} mount -t ext3 /dev/sda1 /install/boot mount -t xfs /dev/sdb1 /install/home df コマンドの出力等で、正しくマウントが実行されていることを確認してください。 2, installerの実行 下記のコマンドを実行し、installerを起動してください。 cd /inst_dir bash install.sh ※注意: インストールの実行中に Control+C キー、Control+\ キー 等を押さないで下さい!! 1) 画面に、“Welcome to Momonga livecd installer” と書かれた画面が表示されます。OK を押して次に進みます。 2) 前準備の 2) で作成したswapパーテションが表示されますので、選択してOKを押してください。 3) インストール後のシステムで使用される /etc/fstab の内容が表示されます。マウントポイントを確認して OK を押して次へ進んでください。 4) 2) で選択したswapパーテションのフォーマットを行います。 問題無ければ、OKを押して次へ進んでください。 5) ファイルのコピーが開始されます。OKボタンを押して次へ進んでください。 6) インストール後のシステムのrootアカウントのパスワードを設定します。パスワードを入力してください。 7) インストール後のシステムのネットワークの設定を実行します。 8) Bootloader のgrubの設定を行います。 grubのインストール先のハードディスクを選択します。通常は1番上に表示されるハードディスクを選択してください。 既にgrubや、Linuxが起動可能なbootloaderがインストール済みの場合、Cancel を選択することで、この作業をスキップすることができます。その場合は、Momonga Linux 向けの起動設定を、インストール済みのBootloaderへ追加してください。 ※注意: すでに他のOSがインストールされている場合、grubのインストールを行うと、Momonga Linux のみが起動対象となります。インストール後に手動で他のOSの設定を grubに追加するか、手動でgrubの設定を実行してください。 3. installer 終了後の作業 本CDに収録されているinstallerには、下記の不具合があります。 ・自動でマウント解除は行われません。4. 【重要】システムの終了方法 に従い、ファイル・システムのマウント解除を実行してください。 CDを取り出し、再起動を行い、ハードディスクから Momonga Linux が起動すれば、インストール作業は成功です。 お疲れ様でした。 ※再起動後、grubのエラーが表示されたり、起動が正常に行われない場合は、再度CDから起動し、/install, /install/boot をマウントし、 /usr/sbin/chroot /install /sbin/grub を実行し、手動でgrub の ハードディスクへのインストールを行ってください。 4. install後の環境整備 LiveCDのアップデート・不具合情報や、開発者向けの環境整備については、 http://developer.momonga-linux.org/wiki/ を参照してください。