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4.3.1 補完の例

具体的な例で考えてみましょう。 M-x au <TAB>と打つと、 <TAB>は‘au’で始まる候補(この場合はコマンド名)を探します。 ‘au’で始まるものには、auto-fill-modeauto-save-modeを 含めていくつかありますが、どれも少なくともauto-までは同じです。 そこで、ミニバッファ内の‘au’は‘auto-’に変わります。

ここでただちに<TAB>をもう一度打っても、 つぎにくる文字の候補が複数、つまり、‘cfilrs’のどれかなので、 さらに文字が追加されることはありません。 そのかわり、<TAB>は補完候補の一覧を別のウィンドウに表示します。

続けてf <TAB>と打つと、 今度の<TAB>は文字列‘auto-f’を探します。 ‘auto-f’から始まるコマンド名はauto-fill-modeだけなので、 補完は残りの部分を補います。 これで、au <TAB> f <TAB>と打つだけで、 ミニバッファには‘auto-fill-mode’が入ります。 <TAB>キーがこのような効果を持つのは、 このキーがミニバッファ内ではコマンドminibuffer-completeに バインドしてあるからだということに注意してください。