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10 addr2line

     
     addr2line [-b bfdname|--target=bfdname]
               [-C|--demangle[=style]]
               [-e filename|--exe=filename]
               [-f|--functions] [-s|--basename]
               [-H|--help] [-V|--version]
               [addr addr ...]
     

addr2lineは,プログラムアドレスをファイル名と行番号に変換しま す.アドレスと実行形式が与えられた場合,ファイル名と行番号が与えられた アドレスに関連していることを判別するため,それは実行形式内のデバッグ情 報を使用します.

使用する実行形式は,-eオプションで指定されます.デフォルトは, ファイルa.outです.

addr2lineには,二つの処理モードがあります.

最初のものは,16進のアドレスがコマンドラインで指定され, addr2lineは,それぞれのアドレスに対しファイル名と行番号を表示 します.

二番目のものは,addr2lineが16進のアドレスと標準入力から読み込 み,それぞれのアドレスに対し,ファイル名と行番号を標準出力に出力します. このモードでは,addr2lineは,動的に選択されたアドレスを変換す るパイプとして使用することが可能です.

出力の書式は,‘FILENAME:LINENO’です.それぞれのアドレスに対するファ イル名と行番号は,個別の行に出力されます.-fオプションが使用さ れた場合,それぞれの‘FILENAME:LINENO’行に,アドレスに含まれる関数 名‘FUNCTIONNAME’が前置されます.

ファイル名と関数名を決定することが不可能な場合,addr2lineは二 つの疑問符をその場所に出力します.行番号を決定することが不可能な場合, addr2lineは,0を出力します.

以下で交互に表示している,オプションの長い形式と短い形式は等価です.

-b bfdname
--target=bfdname
オブジェクトファイルに対するオブジェクトコードをbfdnameとして指定 します.
-C
--demangle[=style]
低レベルのシンボル名をユーザレベル名に復号(demangle)します.シス テムによって前置される,すべての最初のアンダースコアを削除する他に,こ れはC++関数名を可読にします.別々のコンパイラでは,mangle形式が異なりま す.追加のdemangle形式の引数は,コンパイラに対する適切なdemangle形式を 選択するために使用することが可能です.demangleの情報は, See c++filt.
-e filename
--exe=filename
変換したいアドレスに対する実行形式の名前を指定します.デフォルトファイ ルはa.outです.
-f
--functions
ファイルと行番号の情報と同様に,関数名も表示します.
-s
--basenames
それぞれのファイル名のベースのみ表示します.