2.2.1 通常書式の詳細な説明
通常の出力書式は,一つ以上の差異部分のhunkを含んでいます.それぞれのhunk
はファイルの差の一つの領域を表示します.通常の書式のhunkは以下のようにな
ります.
change-command
< from-file-line
< from-file-line...
---
> to-file-line
> to-file-line...
三つの形式の変更コマンド(‘change-command’)があります.それぞれ,最
初のファイルの行番号またはカンマで分けられた行の範囲,変更方法の種類を示
す単一文字,そして,二番目のファイルの行番号またはカンマで分けられた行の
範囲です.すべての行番号は,それぞれのファイルのもともとの行番号です.変
更コマンドの形式は以下のとおりです.
- ‘lar’
-
最初のファイルのl行の後に,二番目のファイルの範囲rに行が追加
されています.例えば,‘8a12,15’は,1のファイルの八行目の後に2のファ
イルの12–15行が追加されたことを意味します.または,変更が2から1への場合,
ファイル2の12–15行が削除されたことを意味します.
- ‘fct’
-
最初のファイルのfの範囲の行が,二番目のファイルのtの範囲の行
で置換されています.これは,追加と削除の組み合わせに似ていますが,よりコ
ンパクトになっています.例えば,‘5,7c8,10’は,ファイル1の5–7行がファ
イル2の8–10行に変更されたことを意味します.または,変更が2から1への場合,
ファイル2の8–10行がファイル1の5–7行に変更されたことを意味します.
- ‘rdl’
-
最初のファイルから範囲rの行が削除されています.行lは,二番目
のファイルに削除されているようにみえる場所です.例えば,‘5,7d3’はファ
イル1の5–7行が削除されていることを意味します.または,変更が2から1への
場合,ファイル2の3行目の後にファイル1の5–7行が追加されたことを意味しま
す.