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19.1 ミニバッファの紹介

ほとんどの意味において、ミニバッファはEmacsの普通のバッファです。 編集コマンドなどのバッファでのほとんどの操作は、 ミニバッファでも普通に動作します。 しかし、バッファを操作するコマンドの多くは、 ミニバッファには適用できません。 ミニバッファの名前はつねに‘*Minibuf-numberという形式であって、 変更できません。 ミニバッファはミニバッファ専用の特別なウィンドウだけに表示されます。 これらのウィンドウはつねにフレームの最下行に現れます。 (ミニバッファを持たないフレームや、 ミニバッファ用ウィンドウのみの特殊なフレームもある。 Minibuffers and Framesを参照。)

ミニバッファ用のウィンドウは通常は1行だけです。 ウィンドウサイズを変更するコマンドで一時的に大きさを変えられますが、 ミニバッファから抜けると通常サイズに戻ります。 ミニバッファ用ウィンドウのサイズを恒久的に変更するには、 ミニバッファを使っていないときに、フレームの別のウィンドウにおいて ウィンドウサイズを変更するコマンドを使います。 ミニバッファだけを持つフレームの場合、 フレームのサイズを変更すればミニバッファのサイズを変更できます。

すでにミニバッファが活性であるときにコマンドがミニバッファを使用することを 再帰ミニバッファと呼びます。 最初のミニバッファの名前は‘ *Minibuf-0*です。 再帰ミニバッファは、名前の最後の数を増やして命名します。 (名前は空白で始まるため、通常のバッファの一覧には表示されない。) 再帰ミニバッファの中で、もっとも内側の(つまりもっとも再帰が深い)ものが 活性なミニバッファです。 これを単にミニバッファと呼びます。 変数enable-recursive-minibuffersを設定すれば、 再帰ミニバッファを許可したり禁止できます。 あるいは、コマンドシンボルにこの名前の属性を入れます (see Minibuffer Misc)。

他のバッファと同様に、ミニバッファは 複数のローカルキーマップ(see Keymaps)を使うことがあります。 これらには、さまざまな終了コマンドや補完コマンド(see Completion) が含まれます。