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ls
: ディレクトリの内容を一覧表示するls
プログラムはファイルに関する情報を一覧表示する
(ファイルは、いかなるタイプでもよく、ディレクトリでもよい)。
オプションとファイルを示す引数は、ほとんどのコマンドと同様、どんな順番で指定しても構わない。
コマンドラインで指定したオプション以外の引数がディレクトリならば、
デフォルトでは、ls
はそのディレクトリの内容を一覧表示する。
その際、再帰的な表示はせず、名前が ‘.’ で始まるファイルも表示しない。
オプション以外の引数がディレクトリでなければ、単にそのファイルの名前を表示するのが、
ls
のデフォルトの動作である。
オプション以外の引数が一つも指定されていない場合は、ls
はカレントディレクトリを対象にし、あたかも ‘.’
という引数を一つだけ付けて起動したかのように動作する。
デフォルトでは、出力を、現在のロケール設定に従って、アルファベット順でソートする 3。 標準出力が端末の場合は、出力を多段組みで (訳注: すなわち、1 行に複数ファイルの形式で) 表示し、制御文字を疑問符として出力する (ソートは縦方向に行う)。 それ以外の場合は、出力が 1 行 1 ファイルの形式になり、制御文字はそのまま手を加えずに出力する。
(訳注: 端末へ出力されるファイル名は、現在ではデフォルトのスタイルが変わっているかもしれない。 「ファイル名のフォーマット」の節の --quoting-style の訳注をご覧いただきたい。)
ls
はきわめて基本的なプログラムなので、長年の間にオプションがどんどん増えてしまった。
以下のサブセクションでは、そうしたオプションについて説明している。
各サブセクション内では、オプションを (大文字小文字を無視して) アルファベット順に並べている。
このようにオプションをサブセクションに分けてはみたが、この分類法は完全なものではない。
オプションの中には、ls
の動作の複数の側面に作用するものもあるからである。
終了ステータス:
0: 成功 1: 軽微な問題 (たとえば、コマンドライン引数として指定されていない ファイルやディレクトリにアクセスできなかった場合。ディレクトリの 内容を一覧表示しようとしたとき、その中にあるエントリが今まさに 削除やリネームの最中だと、そういうことが起きる) 2: 深刻なトラブル (たとえば、メモリの不足、無効なオプション、 コマンドライン引数として指定されたファイルやディレクトリに アクセスできなかった場合、ディレクトリのループなど)
参照 Common options.
• Which files are listed: | 表示対象にするファイル | |
• What information is listed: | 表示する情報 | |
• Sorting the output: | 出力のソート | |
• Details about version sort: | バージョン・ソートの詳細 | |
• General output formatting: | 出力全体の形式 | |
• Formatting file timestamps: | タイムスタンプのフォーマット | |
• Formatting the file names: | ファイル名のフォーマット |
POSIX 以外のロケールを使用している場合は (たとえば、LC_ALL
を ‘en_US’ に設定している場合は)、ls
の出力が、見慣れない順序で並んでいるかもしれない。そうした場合は、環境変数
LC_ALL
を ‘C’ にしてみるとよい。