ハードリンクは,同じファイルを参照する一つ以上の名前を提供します.同じ ファイルを参照している全てのファイルをNAMEで見つけるため, ‘-samefile NAME’を使用してください.‘-L’オプションを使用して いない場合,‘-xdev’オプションを使用して,検索を一つのファイルシス テムに制限することが可能です.ハードリンクは単一のファイルシステム以外 を指し示すことができないため,不必要な検索を停止することができるので, これは役に立ちます.
‘-L’オプションの効果があり,NAMEが実際にはシンボリックリンク の場合,シンボリックリンクの参照先を参照します.このため,NAMEが 示すファイル以外のリンク(ハードリンクまたはシンボリックリンク)を検索し ます.‘-L’の効果があり,NAMEがシンボリックリンクではない場合, ファイルNAMEへのシンボリックリンクがマッチします.
inode番号でファイルを検索することも可能です.例えば,ファイルシステムの
問題を診断するとき,fsck
がinode番号を出力するので,これは役に立
ちます.inode番号は,ソフトウエアのログメッセージの形式で出力されること
もあり,ftok()
ライブラリ関数のサポートで使用されています.
ファイルのinode番号とリンク数を‘ls -li’や‘find -ls’で知ること が可能です.
inode番号NUMへのハードリンクを‘-inum NUM’で検索することが可 能です.検索を開始したディレクトリ以下に,ファイルシステムのマウントポ イントがある場合,‘-L’オプションを使用していない場合は ‘-xdev’オプションを使用してください.ハードリンク差機のファイルは 同じファイルシステムであることが必要なので,‘-xdev’を使用すること で不必要な検索といった無駄を省きます.
‘-links’を用いると,特定の数のリンクを持つファイルを検索することも
可能です.ディレクトリは通常,少なくとも二つのハードリンクがあります.
それらの.エントリは二番目のものです.サブディレクトリがある場合,
それは個別に親ディレクトリを示す..と呼ばれるハードリンクもありま
す.通常,.と..のディレクトリエントリーは,find
の
コマンドラインに書かれていない限り検索されません.