Emacsバッファ内でテキストを作成したり変更したりするには、 これまでに説明したコマンドで十分なはずです。 より高度なEmacsコマンドといっても、 これらの操作を容易にするだけです。 しかし、テキストを恒久的なものとするには、 ファイル(file)に保存する必要があります。 ファイルとは、 オペレーティングシステムが保存するために名前を付けたテキストの一塊であり、 あとでその名前で取り出せます。 Emacsでファイルを編集する場合を含めて、 ファイルの内容を眺めたり利用したりするには、 ファイル名を指定する必要があります。
/usr/rms/foo.cという名前のファイルがあるとしましょう。 このファイルを編集し始めるには、Emacsではつぎのように打ちます。
C-x C-f /usr/rms/foo.c <RET>
ここで、ファイル名は、コマンドC-x C-f(find-file
)に対する
引数(argument)として与えます。
このコマンドは引数を読むためにミニバッファを使います。
引数の入力を終えるには、<RET>を打ちます(see Minibuffer)。
Emacsはコマンドに従い、ファイルを訪問(visiting)します。
つまり、バッファを作成し、ファイルの内容をそのバッファにコピーし、
ユーザーが編集できるようにそのバッファを表示します。
テキストを変更したら、C-x C-s(save-buffer
)と打てば、
新しいテキストをファイルに保存(save)できます。
これにより、バッファの変更した内容を
ファイル/usr/rms/foo.cにコピーし戻したので、
変更は恒久的になります。
ユーザーが保存するまでは、変更はEmacs内部のみに存在するだけで、
ファイルfoo.c自体は未変更のままです。
ファイルを作成するには、そのファイルが既存であるかのように、 C-x C-fでファイルを訪問するだけです。 これにより、空のバッファが作られ、 ファイルに収めたいテキストを挿入できるようになります。 C-x C-sでバッファを保存したときに、 ファイルが実際に作成されます。
もちろん、ファイルについてはもっと知っておく必要があります。 See Files。