1つのEmacsは複数のXディスプレイと通信できます。
Emacsは始めは1つのディスプレイ、つまり、
環境変数DISPLAY
かオプション‘--display’
(see 初期化オプション)で決まる
ものを使います。
別のディスプレイに接続するには、
コマンドmake-frame-on-display
を使うか、
フレームを作るときにフレームパラメータdisplay
を指定します。
Emacsは各Xサーバーを別々の端末として扱い、 それらのおのおのには選択されているフレームと ミニバッファ用ウィンドウがあります。
少数のLisp変数は端末にローカル(terminal-local)です。
つまり、各端末ごとに別々の束縛があります。
ある時点で有効な束縛は、選択されているフレームが属する端末のものです。
このような変数には、default-minibuffer-frame
、
defining-kbd-macro
、last-kbd-macro
、
system-key-alist
があります。
これらはつねに端末にローカルであり、
バッファローカル(see Buffer-Local Variables)や
フレームローカルにはけっしてなりません。
1つのXサーバーは複数のスクリーンを扱えます。 ディスプレイ名‘host:server.screen’には3つの部分があり、 最後の部分で指定したサーバーのスクリーン番号を指定します。 1つのサーバーに属する2つのスクリーンを使うと、 Emacsはそれらの名前の類似性からそれらが1つのキーボードを共有していると判断し、 それらのスクリーンを1つの端末として扱います。
新たなフレームをディスプレイdisplay上に作成する。 他のフレームパラメータはparametersから得る。 引数displayを除けば
make-frame
(see Creating Frames)と 同様である。
この関数はXディスプレイdisplayとの接続を開く。 当該ディスプレイ上にフレームは作らないが、 これにより当該ディスプレイと通信可能かどうか検査できる。
省略可能な引数xrm-stringが
nil
でなければ、 ファイル.Xresourcesで使われ書式と同じ リソース名と値を表す文字列である。 これに指定した値は、Xサーバー自体に記録されているリソースの値に優先し、 Emacsが当該ディスプレイ上に作成するすべてのフレームに適用される。 この文字列の例を以下に示す。"*BorderWidth: 3\n*InternalBorder: 2\n"see Resources。