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12.5.2 変換例

これらの変換は,クロスコンパイル開発環境の一部となるプログラムで役に立ち ます.例えば,--target=i960-vxworksオプションでコンフィグレーショ ンされたSun 4でクロスアセンブラの実行では,通常,asではなく i960-vxworks-asがインストールされるので,ネイティブのSun 4アセン ブラと混在できます.

GNUプログラムを,他のプログラムを隠してしまうような同じ名前で システムにインストールしたくない場合,プログラム名をgから始めるこ とができます.例えば,GNU diff--program-prefix=gでコンフィグレーションする場合,‘make install’時に/usr/local/bin/gdiffとしてインストールされます.

より洗練された例として,以下を使用することができます.

     --program-transform-name='s/^/g/; s/^gg/g/; s/^gless/less/'

これは,ソースツリーで,‘g’をほとんどのプログラム名に前置し, gdbのように既に持っているものと,lesslesskeyのよ うにGNUプログラムでないものは例外とすることができます.(この機 能を使用するために,セットアップされたプログラムを含むソースツリーを持っ ていることが仮定されます.)

同時にいくつかのプログラムの複数のバージョンをインストールする方法の一つ として,一つあるいは両方の名前にバージョンナンバーを追加することです.例 えば,しばらくの間Autoconfバージョン1を保持したい場合,Autoconfバージョ ン2を,/usr/local/bin/autoconf2/usr/local/bin/autoheader2等としてプログラムをインストールするた め,--program-suffix=2を使用してコンフィグレーションすることが 可能です.それにもかかわらず,バイナリのみ名前が変更されることに注意して ください.そのため,オーバーラップする可能性のあるライブラリファイルは問 題になるでしょう.