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12.3.1.1 単一バックアップファイルと番号付きバックアップファイル

単一バックアップファイルを作ることを選択すると(デフォルト)、 バックアップファイルの名前は、 編集しているファイルの名前に‘~’を付加したものになります。 したがって、eval.cのバックアップファイルはeval.c~となります。

番号付きの一連のバックアップファイルを作ることを選択すると、 バックアップファイルの名前は、もとのファイル名に ‘.~’と数字ともう1つ‘~’を付加したものになります。 したがって、eval.cのバックアップファイルは、 eval.c.~1~eval.c.~2~、…、eval.c.~259~というように どこまでも続きます。

保護機構のために 普通の名前でバックアップファイルを書けなくなると、 ユーザーのホームディレクトリの%backup%~に バックアップファイルを書きます。 そのファイルはたった1つしか存在できないので、 最新のバックアップにしか利用できません。

単一バックアップか番号付きバックアップかの選択は、 変数version-controlで制御されます。 この変数に設定できる値はつぎのとおりです。

t
番号付きバックアップを作る。
nil
ファイルに対して番号付きバックアップファイルがすでにあるならば 番号付きバックアップを作る。 さもなければ、単一バックアップを作る。
never
どんな場合にも番号付きバックアップを作らない。 つねに単一バックアップを作る。

各バッファではローカルにversion-controlを設定できるので、 そのバッファのファイルに対するバックアップの作成方法を制御できます。 たとえば、rmailモードでは、 rmailファイルのバックアップを1個だけに限定するために、 version-controlにはローカルにneverを設定します。 See Locals

環境変数VERSION_CONTROLを設定すると、 さまざまなGNUユーティリティに どのようにバックアップファイルを扱うか指示できます。 Emacsも環境変数に従って動作し、 開始時にそれに一致するようにLisp変数version-controlを設定します。 環境変数の値が‘t’か‘numbered’なら、 version-controltになります。 環境変数の値が‘nil’か‘existing’なら、 version-controlnilになります。 環境変数の値が‘never’か‘simple’なら、 version-controlneverになります。