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19.9 TeXに対する準備

TeXは,最初の行の‘\input texinfo’コマンドで,texinfo.tex ファイルを探す場所を知る必要があります.texinfo.texは,TeXに @-コマンドの処理方法を伝えます.それは,全ての標準的なGNU配布物に含まれ ています.

通常インストーラは,texinfo.texファイルをGNU Texinfo,Emacs,また はその他のGNUのソフトウェアがインストールされるときにTeXのマクロを含 めるデフォルトのディレクトリに書き込みます.この状況では,TeXはファイ ルを見つけるので,特別なことをする必要はありません.こうならない場合は, TeXを実行するとき,texinfo.texをカレントディレクトリに配置する ことが可能で,TeXはそこで見つけます.

また,他の配布物でepsf.texがまだインストールされていない場合, epsf.texをインストールすべきです.詳細は,@imageコマンド の記述の最後で説明しています(see Images).

pdfcolor.texがまだインストールされておらずpdftexを使用 する場合も同様です.

更に,追加ファイルtexinfo.cnfを作成し,同様にインストールしてもか まいません.このファイルは,@setfilenameコマンド (see @setfilename)が実行されたとき,TeXに読 み込まれます.ローカルサイトの慣習で,好みのあらゆるコマンドをそこに書く ことが可能です.それらは,TeXがTexinfoドキュメントを処理しているとき 読み込まれます.例えば,texinfo.cnfが‘@afourpaper’を含む場 合(see A4 Paper),全てのTexinfoドキュメントは,実際にそのページサイ ズで処理されます.texinfo.cnfに何も書かない場合,それを作成する必 要はありません.

上記の場所のこれらのシステムファイルが十分でない場合,明示的にディレクト リを指定することが可能です.texinfo.texに対し,\inputコマ ンドの後に完全なファイルパスを書くことで可能となります. texinfo.textexinfo.cnf(とその他のTeXが読み込むもの)の 両方を動作させるもう一つの方法は,TEXINPUTS環境変数を.cshrc.profileファイルで設定することです.

.cshrcまたは.profileのどちらを使用するかは,Bourneシェル互 換(shbashksh...),またはCシェル互換 (cshtcsh)のコマンドインタプリタのどちらを使用しているか に依存します.後者は,.cshrcを初期化情報として読み込み,前者は .profileを読み込みます.

.cshrcファイルで,以下のcshコマンド列を使用します.

     setenv TEXINPUTS .:/home/me/mylib:/usr/lib/tex/macros

.profileファイルで,以下のshコマンド列を使用します.

     TEXINPUTS=.:/home/me/mylib:/usr/lib/tex/macros
     export TEXINPUTS

MS-DOS/MS-Windowsでは,以下のようにします1

     set TEXINPUTS=.;d:/home/me/mylib;c:/usr/lib/tex/macros

DOS/Windowsユーザーは,autoexec.batファイルやWindowsレジストリに, そのようなコマンドを慣習的に書いています.

これらの設定で,TeXは\inputファイルを,最初に‘.’で示され る現在のディレクトリで探し,それから仮にユーザーのme/mylibディレ クトリで探し,最後にシステムディレクトリ/usr/lib/tex/macrosで探し ます.

最後に,TeXがTexinfoをより速くロードできるように,.fmtファイル のダンプを望むかもしれません(see Memory dumps). (texinfo.texの更新は再ダンプを要求するので不利になります.) epsf.texがTeXで検索可能だという仮定で,以下のコマンドを実行す ることで可能になります.

     initex texinfo @dump

(dumpはTeXプリミティブです.) そして,texinfo.fmt.fmtファイルが見つかる場所に移動してください.一般にこれは, TeXをインストールしたサブディレクトリweb2cにあります.


Footnotes

[1] これらのシステムで, ディレクトリセパレータは,‘:’の代わりに‘;’文字を使用することに 注意してください.