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22.1 略語の考え方

略語とは、あらかじめどう展開するか定義された単語のことです。 略語に続けて、空白、タブ、ピリオドなどの単語の区切り文字を入力すると、 略語は展開されて展開形に置き換わります。 たとえば、略語‘foo’を展開形‘find outer otter’に展開するように 定義しておけば、f o o .と打鍵すると ‘find outer otter.’をバッファに挿入できます。

略語は、略語(abbrev)モード(マイナモード)がオンのときにだけ展開されます。 略語(abbrev)モードをオフにしても定義した略語が消えてしまうわけではなく、 つぎにオンにしたときに同じ定義をふたたび使えます。 コマンドM-x abbrev-modeでこのモードのオン/オフをトグル(切り替えが) できます。 また、数引数を指定した場合、 引数が正のときには略語(abbrev)モードはオンになり、 それ以外のときにはオフになります。 See Minor Modesabbrev-modeは変数でもあります。 この変数がnil以外のときには略語(abbrev)モードはオンです。 この変数に値を設定すると、自動的にカレントバッファに ローカルな変数になります。

略語定義はモードに固有にできます。 つまり、あるメジャーモードのときにだけ働くように定義できます。 略語はグローバルにも定義でき、 そのときはすべてのメジャーモードで使えます。 同じ略語に、グローバルな定義と、さまざまなメジャーモードに固有な定義とを 持たせることができます。 あるメジャーモードに固有な定義は、グローバルな定義に優先します。

略語は、編集作業中に対話的に定義できます。 略語の定義一覧を、あとで使うためにファイルに保存することもできます。 大量の略語定義をセッションごとにロードする人もいます。