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help
コマンドを使うことで、
GDBコマンドに関するヘルプ情報をGDB自身に表示させることができます。
help
h
help
コマンド
(省略形はh
)
を引数なしで実行することで、
コマンドのクラス名の簡単な一覧を表示させることができます。
(gdb) help List of classes of commands: running -- Running the program stack -- Examining the stack data -- Examining data breakpoints -- Making program stop at certain points files -- Specifying and examining files status -- Status inquiries support -- Support facilities user-defined -- User-defined commands aliases -- Aliases of other commands obscure -- Obscure features Type "help" followed by a class name for a list of commands in that class. Type "help" followed by command name for full documentation. Command name abbreviations are allowed if unambiguous. (gdb)
help
classstatus
クラスを指定した場合の表示例を以下に示します。
(gdb) help status Status inquiries. List of commands: show -- Generic command for showing things set with "set" info -- Generic command for printing status Type "help" followed by command name for full documentation. Command name abbreviations are allowed if unambiguous. (gdb)
help
commandhelp
の引数にコマンド名を指定することで、
そのコマンドの使用法に関する簡単な説明が表示されます。
complete
argscomplete
argsコマンドにコマンド名の先頭の部分を指定すると、
コマンド名の補完候補の一覧を表示します。
argsには、
補完されるべきコマンド名の先頭の文字列を指定します。
例えば、
complete i
は、以下のような結果を表示します。
info inspect ignore
これは、 gnu Emacsでの使用を想定したものです。
help
コマンドに加えて、
GDBのinfo
コマンドおよびshow
コマンドを使用することで、
ユーザ・プログラムの状態やGDBの状態を問い合わせることができます。
どちらのコマンドも、
多くの観点からの問い合わせをサポートしています。
このマニュアルでは、
それぞれを適切と思われる箇所で紹介しています。
索引のinfo
やshow
の部分に、
それぞれのサブ・コマンドの紹介されているページが示されています。
See Index。
info
i
)
は、
ユーザ・プログラムの状態を表わす情報を表示するものです。
例えば、
info args
によってユーザ・プログラムに与えられた引数を、
info registers
によって現在使用中のレジスタの一覧を、
info breakpoints
によってユーザが設定したブレイクポイントの一覧を、
それぞれ表示することができます。
help info
によって、
info
コマンドのサブ・コマンドの完全な一覧が表示されます。
set
set
コマンドによって、
ある式の評価結果を環境変数に割り当てることができます。
例えば、
GDBのプロンプト文字列を$記号に変更するには、
set prompt $
を実行します。
show
info
コマンドとは異なり、
show
コマンドはGDB自身の状態を表わす情報を表示するものです。
show
コマンドで表示可能な状態はすべて、
対応するset
コマンドで変更可能です。
例えば、
数値の表示に使用する基数は
set radix
コマンドで制御できます。
現在どの基数が使用されているかを単に知るためには、
show radix
コマンドを使用します。
変更可能なすべてのパラメータとそれらの現在の値を表示するためには、
show
コマンドを引数なしで実行します。
また、
info set
コマンドを使用することもできます。
どちらのコマンドも、
同じ情報を出力します。
以下に、
対応するset
コマンドを持たないという意味で例外的である、
3つのshow
サブ・コマンドを示します。
show version
show copying
show warranty