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オプション‘-geometry’は、Emacsの初期フレームのサイズと位置を制御します。 ウィンドウのジオメトリ(サイズと位置)を指定する書式はつぎのとおりです。
{+-
}はプラス記号かマイナス記号のいずれかを意味します。
xoffsetのまえのプラス記号で画面左端からの距離を、
マイナス記号で右端からの距離を意味します。
yoffsetのまえのプラス記号で画面上端からの距離を、
マイナス記号で下端からの距離を意味します。
xoffsetとyoffsetの値自体は正でも負でもよいのですが、
その意味は変わらずに方向を変えるだけです。
Emacsがジオメトリを解釈する単位は、xterm
と同じ単位です。
widthとheightは文字数で数えますから、
大きなフォントでは小さいフォントよりも大きなフレームになります。
xoffsetとyoffsetはピクセル単位で数えます。
モード行とエコー領域はフレームの最後の2行を占めるので、 初期のテキストウィンドウの高さは ジオメトリで指定した高さより2だけ小さくなります。 Xツールキット版でないEmacsでは、 指定した数からさらに1行をメニューバーに利用します。
ジオメトリ指定のすべての部分を指定する必要はありません。
xoffsetとyoffsetの両方を省くと ウィンドウマネージャがEmacsのフレームの位置を決めますが、 マウスで置き場所を指定できる場合もあります。 たとえば、‘164x55’は (普通の幅のウィンドウを横に並べて2つ置けるサイズの) 164桁で55行のウィンドウを指定します。
デフォルトではEmacsの幅は80文字で高さは40行です。 いずれか一方、あるいは、両方を省略できます。 ジオメトリを数で始めると幅であると解釈します。 ‘x’で始まり数が続けば高さであると解釈します。 したがって、‘81’は幅だけを指定し、 ‘x45’は高さだけを指定します。
‘+’か‘-’で始まれば位置指定となり、 幅と高さの両方を省いたことを意味します。 したがって、‘-3’はxoffsetのみを指定します。 (位置指定の要素が1つだけの場合にはつねにxoffsetです。) ‘+3-3’はxoffsetとyoffsetを指定し、 画面の左底近くにフレームを置きます。
ファイル.Xdefaultsですべての部分か一部分のデフォルトを指定し、 オプション‘--geometry’で特定の部分を上書きできます。