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A.16.1 update のオプション

update では、以下の標準オプションが利用できます (完全な記述は see Common options):

-D date
date 以前の最も新しいリビジョンを利用します。 このオプションは貼り付けられ、 勝手に ‘-P’ オプションも実行されます。 貼り付いたタグ/日付についての詳細は Sticky tags.
-f
-D date’ や ‘-r tag’ と一緒に指定します。 指定したリビジョンが見付からなかった場合、 (そのファイルを無視せずに) 最も新しいリビションを取り出します。
-k kflag
キーワード置換モードを kflag に指定します。 詳細は Substitution modes を参照。 このオプションは貼り付けられます。つまりこれ以後、 この作業ディレクトリでファイルが更新されるときには、 同じ kflag が使用され続けます。 status コマンドを用いて 貼り付いたオプションを見ることができます。 status コマンドの情報は Invoking CVS を参照してください。
-l
Local、つまり現在の作業ディレクトリでのみコマンドが 実行されます。See Recursive behavior.
-P
空になったディレクトリを削除 (prune) します。 Moving directories 参照。
-p
ファイルを標準出力に送り (pipe) ます。
-R
ディレクトリを再帰的に更新します (既定)。See Recursive behavior.
-r rev
tag で指定されたリビジョン/タグを取り出します。 このオプションは貼り付けられ、 ‘-P’ オプションも勝手に実行されます。 貼り付いたタグ/日付についての詳細は see Sticky tags.

さらに update では次の固有オプションも使用可能です。

-A
貼り付いた全てのタグや日付、 また ‘-k’ オプションの指定を剥がします。 貼り付いたタグ/日付についての詳細は Sticky tags.
-C
手元で修正されたファイルをリポジトリの無修正のもので上書きします (修正 されたファイルは .#file.revision に保存されます。)
-d
リポジトリに存在し、 作業ディレクトリに無いディレクトリを作成します。 通常は作業ディレクトリに既に存在するものだけが、 update の対象となります。

最初に checkout した後にリポジトリに作成された、 新たなディレクトリを取り出すときに使用します。 しかし残念なことに副作用があります。 作業ディレクトリを作成するときに、 (モジュール名を利用したり、 コマンド行で望みのファイルやディレクトリを明示したりして) 特定のディレクトリを故意に避けていた場合、 ‘-d’ を使用すると余計なディレクトリまで作成されてしまいます。

-I name
update の際に、 name と一致するファイル名が無視されます。 無視したいファイルが複数あるときは、 コマンド行に ‘-I’ を必要なだけ並べても構いません。 全てのファイルを無視したくない場合は、 ‘-I !’ と指定して下さい。 cvs にファイルを無視させる他の方法は See cvsignore.
-Wspec
update の際に、 フィルタを掛けるべきファイル名を指定します。 このオプションは繰り返し利用することができます。

.cvswrappers と同じ形式を用いて、 spec にファイル名を指定します。See Wrappers.

-jrevision
-j’ オプションを二つ指定した場合、 最初に指定したリビションから次に指定したリビジョンへの変更を、 作業ディレクトリにマージします。

-j’ オプションが一つの場合、 その分岐リビジョンから指定したリビジョンへの変更を、 作業ディレクトリにマージします。 分岐リビジョンとは、作業ディレクトリの元になったリビジョンと、 ‘-j’ で指定したリビジョンとの共通の祖先です。

-j’ オプションに枝を指定する場合、 日付の指定を付加することができます。 このとき選択されるリビジョンは、指定日以前のものに制限されます。 日付の指定は、タグ名の後のコロン (:) に続けて記述します: ‘-jSymbolic_Tag:Date_Specifier’。

See Branching and merging.