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MS-DOSはシングルプロセスの『オペレーティングシステム』なので、 非同期なサブプロセスは利用できません。 特に、シェル(shell)モードやその派生モードは動きません。 綴りの修正やGUDなどの非同期のサブプロセスを用いたEmacsの機能のほとんどは、 MS-DOSでは動きません。 疑うならば試してみてください。 動作不能なコマンドは、「非同期サブプロセスを使えない」旨の エラーメッセージを出力します。
MS-DOS用Emacsでも、 M-x compileによるコンパイル、 M-x grepによるファイルの探索、 M-x diffによるファイルの比較は動作しますが、 これらは下位プロセスを同期して走らせます。 つまり、下位プロセスが終了するまではいっさい編集はできません。
対照的に、Windows専用にコンパイルしたEmacsでは、 非同期プロセスを使えます。 See Windows Processes。
lpr-buffer
(see Hardcopy)や
ps-print-buffer
(see Postscript)のような印刷コマンドは、
MS-DOSではプリンタポートの1つに出力を送ることで動作します。
See MS-DOS Printing。
MS-DOSで同期的にサブプロセスを動かす場合には、 プログラムが確実に終了し、しかも、キーボードからまったく入力しないことを 確認してください。 MS-DOSにはプロセスを終了させる一般的な方法がないので、 プログラムがみずから終了できない場合には、 それを終了させることができなくなります。 このような場合、 C-cやC-<BREAK>を押すと助かる場合もあります。
MS-DOSでは、他のマシンのファイルを参照することはできません。 MS-DOSにネットワーク機能が組み込まれていなければ、 メイルの送信、Webの閲覧、リモートログインなどの ネットワーク向けのコマンドも使えません。
MS-DOSでのdiredは、
他のシステムではシステムのls
コマンドを使う場面で
パッケージls-lisp
を使います。
したがって、MS-DOSのdiredでは
変数dired-listing-switches
に設定できるオプションは限られます。
使えるオプションは、
‘-A’、‘-a’、‘-c’、‘-i’、‘-r’、‘-S’、
‘-s’、‘-t’、‘-u’です。