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6.8 その他のヘルプコマンド

C-h iinfo)はinfoプログラムを実行します。 infoは構造化されたドキュメントファイルを閲覧するプログラムです。 Emacsの完全なマニュアルもinfoで読むことができます。 将来的には、GNUシステムのすべてのドキュメントが読めるようになるでしょう。 infoの使い方についてのチュートリアルを起動するには、 infoに入ってからhと打ちます。

数引数を指定すると、C-h iはドキュメントファイルの名前を聞いてきます。 こうすれば、トップレベルのinfoメニューに記載されていない ファイルでも閲覧できます。

infoを介してEmacsドキュメントを参照するための 特別なヘルプコマンドが2つあります。 C-h C-f function <RET>は、 infoに入ってただちにEmacsの関数functionのドキュメントに移動します。 C-h C-k keyは、 infoに入ってただちにキーkeyのドキュメントに移動します。 これら2つのキーは、それぞれ、 Info-goto-emacs-command-nodeInfo-goto-emacs-key-command-nodeを実行します。

プログラム言語のinfo版のマニュアルがあれば、 プログラムの編集中にコマンドC-h C-iを使って、 マニュアルドキュメントの シンボル(キーワード、関数、変数)に関する箇所を参照できます。 コマンドの細かい動作は、メジャーモードに依存します。

予期しなかったことが起きたり、 入力したコマンドがわからなくなってしまったときは、 C-h lview-lossage)を使ってください。 C-h lは、それまでに打鍵した最後の100個のコマンド文字を表示します。 知らないコマンドが表示されたら、C-h cでその機能を知ることができます。

Emacsには数多くのメジャーモードがあり、各メジャーモードでは、 いくつかのキーを再定義し、編集動作も少々変更しています。 C-h mdescribe-mode)は、 使用中のメジャーモードについての説明文を表示します。 これには、通常、モード内で変更してある すべてのコマンドについての記述があります。

C-h bdescribe-bindings)と C-h sdescribe-syntax)は、 Emacsの現在のモードに関するその他の情報を与えてくれます。 C-h bは、現在有効なすべてのキーバインドの一覧を表示します。 マイナモードで定義されているローカルバインディングから始めて、 現在のメジャーモードで定義されているローカルバインディング、 最後にグローバルバインディングを表示します (see Key Bindings)。 C-h sは、各文字の構文の説明を付けて 構文テーブルの内容を表示します(see Syntax)。

プレフィックスキーに続けてC-hを打てば、 特定のプレフィックスキーについて同様な一覧を表示できます。 (この方法では表示できないプレフィックスキーも存在する。 それらのキーでは、C-hに対しては独自のバインディングがある。 <ESC>は、そのようなものの1つ。 <ESC> C-hは、実際にはC-M-hであり、 関数定義(defun)をマークする。)

C-hの他のオプションは、 有益な情報を収めたさまざまなファイルを表示します。 C-h C-wは、 GNU Emacsがまったく無保証であることに関する全詳細を表示します。 C-h nview-emacs-news)は、 ファイルemacs/etc/NEWSを表示します。 このファイルには、Emacsの変更に関する記述を時間順に収めてあります。 C-h Fview-emacs-FAQ)は、 Emacsの「よくある質問集」を表示します。 C-h thelp-with-tutorial)は、 「操作しながらEmacsを学ぶ」チュートリアルを表示します。 C-h C-cdescribe-copying)は、 ファイルemacs/etc/COPYINGを表示します。 このファイルには、Emacsを配布する場合に従うべき条件を記述してあります。 C-h C-ddescribe-distribution)は、 ファイルemacs/etc/DISTRIBを表示します。 このファイルには、Emacsの最新版の注文方法を述べてあります。 C-h C-pdescribe-project)は、 GNUプロジェクトに関する一般情報を表示します。