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windres

@command{windres}は,Windowsのリソースを操作することに使用可能です.

警告: @command{windres}は,Windowsターゲットに対してのみ役に立つ ので,常にバイナリユーティリティの一部として構築されるわけではありません.

windres [options] [input-file] [output-file]

@command{windres}はリソースを入力ファイルから読み込み,それを出力ファイ ルにコピーします.ファイルは以下の三つの形式のいずれか一つが可能です.

rc
リソースコンパイラで読み込むテキスト形式.
res
リソースコンパイラが生成したバイナリ形式.
coff
COFFオブジェクト,または,実行形式.

これらの形式の差異の正確な記述は,Microsoftのドキュメントで利用可能です.

@command{windres}がrc形式からres形式に変換するとき,それは Windows Resource Compilerのように動作します.@command{windres}が res形式からcoff形式に変換するとき,それはWindows CVTRESプログラムのように動作します.

@command{windres}がrcファイルを生成するとき,出力は似ていますが, 入力で期待される形式と同一ではありません.入力rcファイルが外部の ファイル名を参照するとき,出力rcファイルは,その代わりにファイル の内容を含めます.

入力や出力の形式が指定されていない場合,@command{windres}はファイル名, または,入力ファイルのファイルの内容を基に推測します.`.rc'の拡張子 を持つファイルは,rcファイルとして扱われ,`.res'の拡張子を持 つファイルは,resファイルとして扱われ,そして,`.o'`.exe'の拡張子を持つファイルは,coffファイルとして扱われます.

出力ファイルが指定されない場合,@command{windres}は,rc形式内のリ ソースを標準出力に出力します.

rcを書き,COFFオブジェクトファイルに変換するために @command{windres}を使用し,COFFファイルをアプリケーションにリンクするの が通常の使用方法です.これは,rcファイルのリソースの記述を, Windowsで利用可能にします.

@env{-i filename}
@env{--input filename}
入力ファイル名です.このオプションが使用されていない場合, @command{windres}は,最初の非オプションの引数を入力ファイル名として使用 します.非オプションの引数がない場合,@command{windres}は,標準入力から 読み込みます.@command{windres}は,COFFファイルを標準入力から読み込むこ とは不可能です.
@env{-o filename}
@env{--output filename}
出力ファイル名です.このオプションが使用されない場合,@command{windres} は,入力ファイル名として使用した後の,最初の非オプションの引数を出力ファ イル名として使用します.非オプションの引数がない場合,@command{windres} は,標準出力に書き出します.@command{windres}は,COFFファイルを標準出力 に書き出すことは不可能です.
@env{-I format}
@env{--input-format format}
読み込む入力の形式です.formatは,`res'`rc',または `coff'が可能です.入力形式が指定されない場合,@command{windres}は, 上記のように推測します.
@env{-O format}
@env{--output-format format}
生成する出力の形式です.formatは,`res'`rc',または `coff'が可能です.出力形式が指定されない場合,@command{windres}は, 上記のように推測します.
@env{-F target}
@env{--target target}
入出力としてのCOFFに対して使用するBFDフォーマットを指定します.これは, BFDターゲット名です.サポートされているターゲットのリストを見るために, @option{--help}オプションが使用可能です.通常,@command{windres}はデフォ ルトのフォーマットを使用し,それは@option{--help}オプションでリストアッ プされる最初のものです. section ターゲットの選択.
@env{--preprocessor program}
@command{windres}がrcファイルを読み込むとき,それは最初にCプリプ ロセッサを通じて実行されます.このオプションは,使用するプリプロセッサを 指定するために利用してもかまわず,それには引数を前置するものを含みます. デフォルトのプリプロセッサ引数は,gcc -E -xc-header -DRC_INVOKED です.
@env{--include-dir directory}
rcファイルを読み込むとき使用する,インクルードディレクトリを指定 します.@command{windres}は,これを@option{-I}オプションとしてプリプロセッ サに渡します.@command{windres}は,rcファイルで指名されているファ イルを探すとき,このディレクトリの検索も行います.
@env{-D target}
@env{--define sym[=val]}
rcファイルを読み込むとき,プリプロセッサに渡す@option{-D}オプショ ンを指定します.
@env{-v}
冗長モードを可能にします.これは,プリプロセッサが指定されていない場合, そのプリプロセッサを報告します.
@env{--language val}
rcファイルを読み込むとき使用する,デフォルトの言語を指定します. valは16進数の言語コードにする必要があります.下位8ビットは言語で, 上位8ビットはサブ言語です.
@env{--use-temp-file}
プリプロセッサの出力を読み込むためpopenを使用する代わりに,一時ファイル を使用します.popenの実装にバグの多いホストの場合,このオプションを使用 してください(例えば,ある非英語バージョンのWindows95とWindows98は,出力 がコンソールでないところでは,バグの多いpopenとなっていることが知られて います).
@env{--no-use-temp-file}
プリプロセッサの出力を読み込むため,一時ファイルではなくpopenを使用しま す.これはデフォルトの動作です.
@env{--help}
使用方法の概要を出力します.
@env{--version}
@command{windres}のバージョンナンバーを出力します.
@env{--yydebug}
@command{windres}がYYDEBUG1と定義してコンパイルされる場 合,パーサデバッグを開始します.


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