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Automakeの動作の変更

Automakeの様々な機能は,`Makefile.am'のオプションで制御可能です.こ のようなオプションは,AUTOMAKE_OPTIONSという名前の特別な `Makefile'変数にリストアップすることで,`Makefile'ごとを基本に 適用されます.`configure.in'AM_INIT_AUTOMAKEの最初の引数に リストアップすることで,処理されるすべての`Makefiles'に大域的に適用 されます.現在理解されるオプションは以下のとおりです.

gnits
gnu
foreign
cygnus
適切に厳密さを設定します.gnitsオプションは,readme-alphacheck-newsも暗黙に指定します.
ansi2knr
path/ansi2knr
自動的なde-ANSI-ficationを開始します.See section 自動的なde-ANSI-fication. パスが前置されている 場合,生成される`Makefile.in'は,`ansi2knr'プログラムを見つけ るために指定されたディレクトリを探します.パスは(Automakeは現在これを調 査しませんが),同じ配布物内の他のディレクトリへの相対的なパスにすべきで す.
check-news
現在のバージョンナンバーが`NEWS'ファイルの最初の数行に無い場合, make distは失敗します.
dejagnu
dejagnu特有の規則を生成します.See section テストスイートのサポート.
dist-bzip2
配布物のbzip2されたtarアーカイブを作成するdist-bzip2ターゲットを 生成します.distは他の形式への追加としてそれを作成します.bzip2アー カイブは,gzipされたアーカイブより小さくなることが多くなっています.
dist-shar
配布物のsharアーカイブを作成するdist-sharターゲットを生成します. distは他の形式への追加としてそれを作成します.
dist-zip
配布物のzipアーカイブを作成するdist-zipターゲットを生成します. distは他の形式への追加としてそれを作成します.
dist-tarZ
配布物の圧縮されたtarアーカイブを作成するdist-tarZターゲットを生 成します.distは他の形式への追加としてそれを作成します.
no-define
このオプションは,AM_INIT_AUTOMAKEへの引数として渡すときだけ意味 があります.それはPACKAGEVERSION変数がAC_DEFINEさ れることを妨げます.
no-dependencies
これは,コマンドラインで`--include-deps'を使用することに似ています が,自動的な依存追跡の仕事をするために必要なビットが無い状況で役に立ちま す.See section 自動的な依存性追跡. この場合は,効率的な自動的な依存追跡に障害を与 えます.
no-exeext
`Makefile.am'でターゲット`foo'を定義している場合, `foo$(EXEEXT)'と指名されているターゲットに優先します.EXEEXT が空のとき,これが必要です.しかし,デフォルトで,automakeではこれの使用 に対してエラーを発生します.no-exeextオプションで,このエラーが発 生しないようにします.これは,Windowsや実行形式の拡張子を使用しているそ れ以外のすべてのオペレーティングシステムに移植する予定の無いパッケージだ と分かっている場合のみ使用するものです.
no-installinfo
生成された`Makefile.in'はデフォルトで,infoページをビルドしたりイン ストールしたりしません.しかし,infoinstall-infoターゲッ トは利用可能です.このオプションは`GNU'の厳密さでは拒絶されます.
no-installman
生成された`Makefile.in'はデフォルトでman pageをインストールしません. しかし,install-manターゲットはオプショナルインストールで利用可能 です.このオプションは`GNU'の厳密さで使用不可能です.
nostdinc
このオプションは,通常Automakeが自動的に供給する標準的な`-I'オプショ ンを利用不可能にするために使用可能です.
no-texinfo.tex
このディレクトリにTexinfoファイルがあっても,`texinfo.tex'を必要と しません.
readme-alpha
このリリースがアルファリリースで,ファイル`README-alpha'が存在する 場合,それは配布物に加えられます.このオプションが与えられている場合,バー ジョンナンバーは次の二つの形式のうちの一つだと期待されます.最初の形式は `MAJOR.MINOR.ALPHA'で,それぞれの要素が数字です. 最後のピリオドと数字は非アルファのリリースのときに捨てられます.二番目の 形式は`MAJOR.MINORALPHA'で,ALPHAは文字列で す.それは非アルファのリリースのときに取り除かれます.
std-options
installcheckターゲットで,インストールされたスクリプトとプログラ ムが,--help--versionオプションをサポートしているかどう かを調査するようにします.これは,プログラムの実行時の依存性がインストー ル後にも満足しているという基本的な調査も提供します. 状況によって,プログラム(またはスクリプト)でこのテストを免除させる必要が あるかもしれません.例えば,(GNUのsh-utilsの)@command{false}は, --help--versionでさえ,決して成功しません.そのようなプ ログラムは,変数AM_INSTALLCHECK_STD_OPTIONS_EXEMPTでリストアップ することが可能です.
subdir-objects
このオプションが指定されている場合,オブジェクトはソースファイルのサブディ レクトリに対応する,ビルドディレクトリのサブディレクトリに配置されます. 例えば,ソースファイルが`subdir/file.cxx'の場合,出力ファイルは `subdir/file.o'になります.
version
バージョンナンバー(例えば`0.30')が指定可能です.Automakeが,指定さ れているバージョンより新しくない場合,`Makefile.in'の作成は行なわれ ません.
-Wcategory--warnings=category
これらのオプションは,コマンドラインに正確に対応するもののように動作しま す(see section `Makefile.in'の生成).これでファイルごとを基本に,警告のカテゴ リを有効にしたり無効にしたりすることが可能になります.プロジェクト全体に 警告の設定を行なうことも可能です.例えば,`configure.in'AM_INIT_AUTOMAKE([-Wall])を試してください.

認識できないオプションはautomakeが判断します.

ツリーの全てのファイルにオプションを適用したい場合,`configure.in'AM_INIT_AUTOMAKEを使用することが可能です.See section Automakeが提供するAutoconfマクロ.


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