この章では、これまでのどの章にも分類できない様々な組み込みマクロを説明します。
エラー・メッセージはerrprint
を使って表示することができます。
errprint(message, ...)
このマクロはmessageと残りの引数の標準エラー出力への表示だけを行います。
errprint
は展開されると消滅します。
errprint(`Illegal arguments to forloop ') error-->Illegal arguments to forloop =>
末尾の改行は自動的に印字されません。したがって例にあるように
引数の一部として与えなければなりません。
(BSDフレーバーのm4
はerrprint
呼び出しごとに
改行を1つ末尾に付加します。)
エラーの場所を特定するための組み込みユーティリティ・マクロが2つあります。
__file__ __line__
これらは現在の入力ファイルの名前をクォートしたものと そのファイル内での現在の入力行番号に展開されます。
errprint(`m4:'__file__:__line__: `Input error ') error-->m4:56.errprint:2: Input error =>
m4
を終了させる
すべての入力を読み込んでしまう前にm4
を終了したいときは
m4exit
を使うことができます。
m4exit(opt code)
このマクロはcodeを終了コード(exit code)としてm4
を終了させます。
codeを省略したときは終了コードは0になります。
define(`fatal_error', `errprint(`m4: '__file__: __line__`: fatal error: $* ')m4exit(1)') => fatal_error(`This is a BAD one, buster') error-->m4: 57.m4exit: 5: fatal error: This is a BAD one, buster
この例ではfatal_errorマクロが呼び出された後、
m4
は終了コード1で終了します。
このマクロはエラー終了を行うためだけのものです、なぜなら通常の終了手続き、
例えば出力切替え先のテキスト(diverted text)の
逆切替え(undivert)や保存されているテキスト(see section 入力の保存(save))の再読み込みなど
が行われないからです。
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