AutomakeはCプログラムではない派生されるオブジェクトを扱うことが可能です. このようなオブジェクトを実際にビルドするサポートを明示的に供給する必要が あることもありますが,Automakeは自動的にインストールと配布物を扱います.
スクリプトのプログラムを定義しインストールすることが可能です.そのような プログラムは,`SCRIPTS'プライマリを使用してリストアップします. Automakeは,スクリプトに対する依存性の定義を全く行ないません. `Makefile.am'に適切な規則を含ませるべきでしょう.
Automakeはスクリプトがオブジェクトからの派生物であると想定しません.その ようなオブジェクトは手動で削除する必要があります(see section クリーンされるもの).
automake
プログラム自身は,`automake.in'からconfigure時に生成
されるPerlスクリプトです.これを処理する方法は以下のようになります.
bin_SCRIPTS = automake
automake
がAC_OUTPUT
マクロにあるので,それに対するターゲッ
トは自動的に生成され,(それがスクリプトであるという事実にもかかわらず)自
動的にクリーンもされます.
スクリプトオブジェクトはbindir
,sbindir
,libexecdir
,
またはpkgdatadir
にインストールすることが可能です.
インストールする必要が無いスクリプトはnoinst_SCRIPTS
にリストアッ
プすることが可能で,その中でmake check
だけで必要なものは
check_SCRIPTS
に書くべきです.
ヘッダファイルは,`HEADERS'等の変数で指定します.ヘッダファイルは通
常インストールされないので,noinst_HEADERS
変数が最も多く使用され
ます.(11)
すべてのヘッダファイルは,どこかにリストアップする必要があります.行方不 明のものは配布物に含まれません.プログラムのソースの残りにインストールし ないヘッダをリストアップすることが,最も分かり易くなることが多いです. See section プログラムのビルド. `_SOURCES'変数でリストアップされているヘッダを, `_HEADERS'変数でリストアップする必要はありません.
ヘッダはincludedir
,oldincludedir
,または
pkgincludedir
にインストールすることが可能です.
Automakeは,`DATA'等の変数を使用して様々なデータファイルのインストー ルをサポートします.
そのようなデータは,ディレクトリdatadir
,sysconfdir
,
sharedstatedir
,localstatedir
,またはpkgdatadir
にイ
ンストールすること可能です.
デフォルトで,データファイルは配布物に含まれません.もちろん, `dist_'接頭辞を使用することで,変数毎にこの(デフォルト動作)を変更す ることが可能です.
Automakeでその補助データファイルを宣言する方法は,以下のとおりです.
dist_pkgdata_DATA = clean-kr.am clean.am ...
`source'と呼ばれるファイル(例えばCの`.h'ファイル)は,実際に何
か他のファイルから派生する場合もあります.そのようなファイルは
BUILT_SOURCES
変数でリストアップすべきです.
ビルドプロセスの初期に作成する必要があるファイルは,この変数でリストアッ
プすることが可能なので,BUILT_SOURCES
は実際にはちょっと誤った名称
です.
BUILT_SOURCES
にリストアップされているソースファイルは,他の
all
ターゲットが作成される前に作成されます.しかし,そのようなソー
スファイルは,他の`_SOURCES'変数に記述して明示的に要求されていない
限りコンパイルされません.
そのため,例えば,ビルド時に実行されるスクリプトで作成されるヘッダファイ
ルがある場合,他のすべての(おそらくこれらのヘッダを使用するものがある)コ
ンパイルの前にそれらのビルドを開始することを確実にするため,これらのヘッ
ダをBUILT_SOURCES
に記述すべきでしょう.
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